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ド・ジッター de Sitter, Willem

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ド・ジッター
de Sitter, Willem

[生]1872.5.6. スネーク
[没]1934.11.20. ライデン
オランダの天文学者。フローニンゲン大学で数学専攻。1897~99年ケープタウン天文台台員,1908年ライデン大学天文学教授,1918年ライデン天文台台長。南天観測のためにヨハネスブルク天文台を設立。また赤道付近の観測のため,ケニアに観測隊を派遣。ケープタウン天文台時代以来の木星の四大衛星の研究があり,また多くの天文学者を育てた。アルベルト・アインシュタインの一般相対性理論に基づいて宇宙膨張論を展開したことはよく知られ,ド・ジッターの宇宙モデルと呼ばれている。また宇宙の半径を約 200万光年,含まれる星雲を 8000万と見積もった(いずれも現在は修正されている)。主著『膨張宇宙論』The Expanding Universe(1930)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ド・ジッター
どじったー
Willem de Sitter
(1872―1934)

オランダの数学者、物理学者、天文学者。デ・シッテルともいう。オランダ北部、フリースラント州スネークに生まれる。フローニンゲン大学で数学と物理学を学ぶ。その後、天文学に興味をもち、フローニンゲン天文台を経て、1897年南アフリカのケープタウンの王立天文台で博士論文用の観測を行った。1899年にフローニンゲンに戻り、カプタインの助手を務め、1901年に博士号を取得した。1908年ライデン大学の理論天文学の教授に就任、1919年にはライデン天文台の台長になった。
 一般相対性理論における宇宙論でアインシュタインの定常宇宙解ではない、膨張したり振動するド・ジッター宇宙解を1917年に提出し、膨張宇宙論の概念を示したことで知られる。これはその後のビッグ・バン理論につながる。特殊相対性理論が提案された1905年当時、天文学者の間では相対性理論が天文学にとって重要であるという認識があまりなかったが、ド・ジッターは1911年に太陽系内の天体の動きに相対性理論を適用することを提起している。そのほか、木星の質量の概算、多くの天文定数の改訂、地球の扁平率(へんぺいりつ)や潮汐(ちょうせき)摩擦などの研究に顕著な功績がある。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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