ヌー(怒)族(読み)ヌーぞく(英語表記)Nu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「ヌー(怒)族」の解説

ヌー(怒)族
ヌーぞく
Nu

中国,雲南省西部の怒江流域に居住する少数民族。人口約2万 6900 (1990) 。主として福貢,貢山,碧江の地域に住む。言語はシナチベット語族に属するが,地域によって方言差が大きく,相互の意思伝達はむずかしい。貢山付近の住民の言語は,トールン (独竜) 語と近い。また,リス族と隣住しているため,リス語に通じている者も多い。固有の文字はなく,現在では漢字を使用している。主生業は農耕で,トウモロコシアワソバなどを主食とする。一部狩猟にも依存。 10~50戸の世帯が一つの村を構成し,各村は氏族集団の単位となっている。交差いとこ婚が一般的。宗教は自然崇拝祖先崇拝を基本とするが,近年ラマ教やキリスト教への改宗者も増えている。

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百科事典マイペディア「ヌー(怒)族」の解説

ヌー(怒)族【ヌーぞく】

中国,雲南省西部の怒江リス族自治州(1954年成立)の大峡谷地区に主に居住する民族自称〈ヌ・ス〉〈ア・ヌ〉など。言語はイ語派。1964年の国勢調査で中国少数民族として公認された。かつてナシ族の土司やチベットのラマ教寺院の管轄下に置かれた。急流での独特の渡河ロープをもち,女性の麻製長衣や髪飾特色がある。農業主体だが,狩猟をも行う。約2万7000人(1990)。

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