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ネオテニー ねおてにー/ようけいせいじゅく/ようたいせいじゅくneoteny

翻訳|neoteny

知恵蔵の解説

ネオテニー

幼形(幼態)成熟ともいう。体が成体にならないまま性的に成熟し、繁殖すること。メキシコサンショウウオ(産地によってはアホロートルと呼ばれる)は幼形成熟を示すよく知られた例。甲状腺ホルモンの投与によって成体に変態させることができる。このようなホルモンの異常だけでなく、組織の反応性がないため変態が起きず、ネオテニーになる例もある。L.ボルクはヒトの胎児化もネオテニーの一種と考え、人類進化におけるその意義を強調する胎児化説を唱えた。

(垂水雄二 科学ジャーナリスト / 2007年)

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百科事典マイペディアの解説

ネオテニー

幼形成熟とも。動物が成体にならず幼形を保ったまま性成熟し,生殖を行う現象。両生類に多く見られ,メキシコサンショウウオの幼形成熟体であるアホロートルはよく知られる。
→関連項目幼生生殖

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世界大百科事典 第2版の解説

ネオテニー【neoteny】

幼形成熟pedogenesisともいう。動物が幼形を保ったまま性的成熟に達し生殖を行う現象。生殖器官に比べからだの発育が相対的に遅れるために起こるもので,幼生生殖とは異なる。メキシコサンショウウオAmbystoma mexicanum(アホロートルaxolotlと呼ばれる)は原産地のメキシコの泉や湖ではえらをもち,変態しない状態で生殖するが,1865年にパリの植物園で飼われた個体が変態し,水がとぼしいなどの環境では変態して陸に上がることが知られた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ネオテニー

幼形成熟」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ネオテニー
ねおてにー
neoteny

動物が幼虫あるいは幼生の形のままで生殖可能な状態になること。幼形成熟、幼態成熟ともいう。たとえばアホロートル(メキシコサンショウウオ)の幼生は変態せず、えらを出した状態で生殖可能となる。このほかに現生の動物のネオテニーの例がいくつか知られている。これらは単に個体発生の変形の例を示すというより、進化の過程で新しい動物が出現する仕組みを示すものと考えられている。例として脊椎(せきつい)動物の起源がある。原索動物のホヤの幼生はオタマジャクシ型で脊索をもち遊泳生活をしているが、変態後定着生活をする成熟したホヤは痕跡(こんせき)的な脊索しかもたない。ホヤの仲間から、ネオテニーにより脊索をもち遊泳生活を送る幼生形を維持しながら成熟可能になったものが現れ、それから魚類が生じたという考え方がある。[竹内重夫]

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世界大百科事典内のネオテニーの言及

【呼吸】より

…その直接の子孫である両生類では,幼生(オタマジャクシ)はえら(カエルは内鰓,イモリとサンショウウオは外鰓)で水呼吸をするが,変態して両生化するにつれてえらは退化していき,それに代わって肺が発生し,やがて肺呼吸に頼るようになる。もっとも,えらが消失しても肺は発生せず,外呼吸は皮膚だけに頼るもの(ハコネサンショウウオ,アメリカサンショウウオ)や,天然状態では生殖可能になりながらもえらを終生維持し(この現象をネオテニーという),水呼吸を続けるもの(エゾサンショウウオ,メキシコサンショウウオ∥別名アホロートル)が知られている。現生の肺魚類は水呼吸のためのえらと空気呼吸のための肺をともに備えている。…

【トラフサンショウウオ】より

…早春にかなり深い水中に50個ほどを産卵する。幼生は発達した3対の外鰓(がいさい)をもったまま12cmほどに成長し,同属のメキシコサンショウウオA.mexicanumの幼生(アホロートル)と同様,高地の湖などの環境条件におかれると幼形成熟(ネオテニー)を行い,同じくアホロートルと呼ばれることもある。トラフサンショウウオ科にはトラフサンショウウオ属など2属32種ほどがカナダからメキシコまで分布している。…

※「ネオテニー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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