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ネルガル Nergal

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ネルガル
Nergal

バビロニア=アッシリアの神。「大いなる住居の主」を意味する名。信仰の中心地クターで,そこではメシュラムタエアの名で尊敬された。夏の太陽の神であると同時に疫病の神。地下界の女神エレシュキガルに非礼を加えたため,彼女に殺されそうになったが,そのとき 14の疫病の魔王を連れて地下界を襲い,平和を求めた女神から彼の妻になる承諾を得た。こうして彼は破壊と戦いの神から死者の神となった。エンリルの長子ともされるが,死と恐怖のみならず,生命と植物をもたらす神でもあった。シンボルはライオン,剣。

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百科事典マイペディアの解説

ネルガル

古代バビロニアの冥界神,疫病・戦闘の神。冥府の女王エレシュキガルEreshkigalを破って妃とし,王となる。信仰の中心地はクタとアビアク。ペストの神ナムタルNamtarを第一の臣下とし,ライオンを聖獣とする。

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世界大百科事典 第2版の解説

ネルガル【Nergal】

バビロニアの神で黄泉(よみ)の国の主。その名は古アッカド時代から文書に見える。シュメール神エンリルから生まれた黄泉の国の神々の中で最年長であるメスラムタエアMeslamtaeaとしばしば同一視された。ネルガルはまた戦いの神,生命の授与者,疫病の神,運命と裁きの神などいろいろに呼ばれる。一般的にはエレシュキガルEreshkigalがその配偶神で,祭儀の中心地はクタとアピアク。【中田 一郎】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ネルガル
ねるがる
Nergal

メソポタミア神話で、疫病、戦争、洪水などの邪悪を代表する冥界(めいかい)の神。シュメール名はネ・ウヌ・ガル「大いなる都市(冥界)の支配」で、エラの別名をもち、クタ市のメスラム神殿で尊崇された。のちにセム人のもとに伝わり、パルミラでも信仰された。『旧約聖書』の「列王紀」下の17章30に「クタの人々はネルガルを造り」とある。シュメール神話「ネルガルとエレシュキガル」は、敬意を払うのを怠った罪によりエレシュキガル(エレシュ・キ・ガル「大いなる地の女王」)のもとに連れてこられたネルガルが逆にエレシュキガルを妻とする物語である。後代にはネルガルは1年の第4の月18日に冥界に下り、180日目に地上に戻ることになっている。14人の恐るべき従者を連れているが、すべて病魔である。[矢島文夫]

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