ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パルミラ」の意味・わかりやすい解説
パルミラ
Palmyra
パルミラ
Palmira
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シリア砂漠の中央にあるオアシス都市。現在シリアに属し、タドモルとよばれる。イスラエル王ソロモンは東方物資輸入の前線基地とした。紀元前1世紀ごろからシルク・ロード上の中継交易都市となり、ローマ帝国とパルティア帝国、続くササン朝ペルシア帝国との抗争に際してはローマ側の傘下に入って急速に発展した。3世紀後半に登場した女王ゼノビアはローマ帝国に独立を宣言したが、アウレリアヌス帝に攻略された。都市構造、政治形態、宗教、言語、美術を含む文化全般に、ギリシア、ローマ、ペルシア、エジプトなど東西文明の影響がみられる一方、シリアの伝統を継承するパルミラ独特の性格が認められる。遺跡の墓室から漢代の中国製絹織物が出土している。なお、パルミラの遺跡は1980年に世界遺産の文化遺産(世界文化遺産)として登録されたが、内戦により甚大な被害を受けたとして、2013年には危機遺産リスト入りしている。
[小玉新次郎]
『小玉新次郎著『パルミラ』(1980・近藤出版社)』
南アメリカ北西部、コロンビア中西部、カウカ川中流域にある都市。人口27万1681(1999)、31万2507(2019推計)。カリ市の北東30キロメートル、アンデス山脈中の標高915メートルに位置する。インター・アメリカン・ハイウェーに沿い、タバコ、コーヒー、砂糖、米、大豆などが集散される。熱帯農業大学がある。市内をタクシーと並んで馬車が旅客交通に利用されていることで知られる。郊外に日系人の集団移住地があり、野菜、果物を生産している。
[山本正三]
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