ノーベル平和賞(読み)ノーベルヘイワショウ

デジタル大辞泉 「ノーベル平和賞」の意味・読み・例文・類語

ノーベル‐へいわしょう〔‐ヘイワシヤウ〕【ノーベル平和賞】

ノーベル賞部門の一。国際平和、人命・人権擁護、環境保護などについて功績のあった人または団体に贈られる賞。1901年の第1回受賞者はデュナンパシー。→ノーベル賞

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共同通信ニュース用語解説 「ノーベル平和賞」の解説

ノーベル平和賞

国際的な平和活動や軍縮、貧困、環境問題への対策など人類の平和に貢献した人物・団体に授与される。ダイナマイトを発明したスウェーデンのアルフレド・ノーベル(1833~96年)の遺言に基づき1901年創設。スウェーデンのストックホルム選考、授与される物理学賞など他の5賞と異なり、ノルウェー国会が任命した5人の委員会が選考し、同国オスロで授与する。授賞式の12月10日はノーベルの命日。(共同)

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百科事典マイペディア 「ノーベル平和賞」の意味・わかりやすい解説

ノーベル平和賞【ノーベルへいわしょう】

ノーベル賞の一つ。ノーベル賞を創設したアルフレッド・ノーベルは,他の科学三賞と経済賞とは異なり,授与主体をスウェーデンではなくノルウェーに託した。したがって,選考はノルウェー・ノーベル委員会が行い,授与式もオスロ市庁舎で開催される。ノーベルの遺言の趣旨は平和への貢献にあるが,平和の概念自体が幅広くかつ歴史的,政治的に変化せざるを得ないため,ノーベル平和賞は,しばしば国際政治や外交問題の論争点にもなってきた。今日ではさらに,人権擁護,民主化運動,民族独立運動から環境保全まで,賞の対象とする分野は大幅に拡大しているため,政治的迫害を受けているか,受賞を機にさらに迫害が強まる可能性すら考慮に入れざるを得ない場合がある(1991年のアウンサン・スーチー,2010年の劉暁波)。また特定の国内政治状況に,受賞を機に国際世論が介入することになる可能性もあり,受賞は常に国際的な議論を呼んでいる。2011年は,エレン・サーリーフ(リベリア大統領),リーマー・ボウィー,タワック・カルマンの三人の女性が受賞,話題となった。2012年は,EU(ヨーロッパ連合)が受賞。欧州の和解と平和への貢献が受賞理由だが,ユーロ危機欧州債務問題が深刻化するなか,受賞は政治的に過ぎるという批判も出された。2013年は,OPCW(化学兵器禁止機関)が受賞。これまでにも赤十字国際委員会(1944年),国連難民高等弁務官事務所(1954年,1981年),国境なき医師団(1999年)など,国際機関や組織の受賞もある。2014年は女性が教育を受ける権利を訴え続けた17歳のマララ・ユスフザイ(パキスタン),子供の権利の活動家カイラシュ・サティーアーティ(インド)が受賞。
→関連項目OPCW中華人民共和国

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