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バイオマス バイオマス biomass

翻訳|biomass

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

バイオマス
バイオマス
biomass

生物現存量,生物量ともいう。一定の空間に存在する動植物すべてを有機物として換算した量。もとは生態学で用いられていた学術用語であるが,近年,生物,特に植物を新しい資源として有効に利用しようという気運が高まるにつれ,より広い意味で使われるようになった。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

バイオマス

間伐材や製材のおが屑、剪定(せんてい)枝葉や建築廃材、畜産で生じる糞尿、下水道汚水処理場で集められた有機物、家庭の台所のごみなど生物起源のエネルギー資源の総称。再生可能エネルギーの1つ。二酸化炭素は燃焼時に発生するが、再びこれらの生物の成長時に吸収・固定されるため、正味排出はゼロとされ、燃焼によるエネルギー回収で化石燃料を回避できる。直接燃焼して熱や電力を得たり、発酵させてガスを取り出し(バイオガス)、コジェネレーションで燃焼したり、エタノールなどの液体燃料に転換して自動車燃料に用いるなど、利用方法も多岐にわたる。欧州では広く普及し、スウェーデンではバイオマスがエネルギー供給の2割を担っている。日本では、製紙工場での黒液(パルプ製造時の廃液)・廃材の燃焼など一部の例を除けば、普及が遅れている。2002年12月には、農林水産省を中心に「バイオマス・ニッポン総合戦略」が閣議決定され、新・国家エネルギー戦略でも柱となっている。

(飯田哲也 環境エネルギー政策研究所所長 / 2007年)

バイオマス

生物資源で、エネルギーとして利用できるもの。農業廃棄物、サトウキビ、石油に類似した液体燃料を抽出できる植物などを指す。乾燥地帯でも育ち、成長が早く、高発熱量の炭化水素を多く含有する種類が望ましいホルトソウアオサンゴユーカリなど、多くは切り口から乳液状の液体が出るラテックス植物が検討されている。石油植物の実用化には種の探索と改良、精製法などの研究が必要。

(槌屋治紀 システム技術研究所所長 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

バイオマス

再生可能な生物由来の資源。バイオマスのエネルギー利用は、廃食用油を加工したBDFや間伐材の木質ペレット化のほか、食品廃棄物や家畜排泄(はいせつ)物からメタンを精製する方法などがある。燃やして出るCO2は再び植物に吸収されてバイオマスとして循環するので、地球温暖化対策の一つに位置づけられている。 バイオマス原料の収集から燃料製造・利用まで一貫したシステムを構築し、地域循環型のまちづくりをめざす地域を、農水省環境省などが「バイオマス産業都市」に選定している。全国で現在22カ所。牛久市は一昨年6月に選ばれた。

(2015-02-25 朝日新聞 朝刊 茨城・1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

バイオマス(biomass)

ある空間内をある時点で占める生物体の量。重量またはエネルギー量で表す。生物体量。生物量。
生物を利用して有用物質やエネルギーを得ること。また、その生物体。生物資源

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百科事典マイペディアの解説

バイオマス

もともとは生態学の用語で〈一定空間に存在するすべての動植物を有機物に換算した量〉を意味し,〈生物現存量〉〈生物体総量〉などと訳されていた。近年は,再生可能で環境破壊の少ないエネルギー資源としての全有機体を表すことが多い。
→関連項目再生可能エネルギー

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農林水産関係用語集の解説

バイオマス

「再生可能な生物由来の有機性資源で、化石資源を除いたもの」。バイオマスは、地球に降り注ぐ太陽のエネルギーを使って、無機物である水と二酸化炭素から、生物が光合成によって生成した有機物であり、ライフサイクルの中で、生命と太陽エネルギーがある限り持続的に再生可能な資源である。

出典|農林水産省
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栄養・生化学辞典の解説

バイオマス

 資源,もしくは資源量として生物をみること.

出典|朝倉書店
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世界大百科事典 第2版の解説

バイオマス【biomass】

生物体量または生物量ともいう。ある時点に任意の空間内に存在する特定の生物群の量を,重量やエネルギー量で表したもの。乾燥重量を用いることが多いが,湿重量や,ときには生物体の主要な構成成分である炭素や窒素量で表すこともある。現存量と同義に用いることも多く,植物についてはとくにその傾向が強い。日本で〈バイオマス〉と表現する場合は,石油エネルギーに代わる生物エネルギー資源としての生物量の意味が強くなり,1973年秋以降の石油危機問題と関連して広く一般的に使われるようになった。

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大辞林 第三版の解説

バイオマス【biomass】

ある時点にある空間内に存在する生物の量。重量またはエネルギー量で表す。生物量。生物体量。
エネルギー源または化学・工業原料として利用される生物体。また、生物体をそのように利用すること。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バイオマス
ばいおます
biomass

ある時点にある空間に存在している生きた生物体の量をいい、生物体量、生物量、現存量ともいう。普通、バイオマスは重量あるいはカロリー量で表され、個体群や生物群集について用いられる。
 バイオマスは、あくまである時間断面における生物の量を表したもので、それまでの生物生産の結果として存在する量である。生物は、一方で繁殖や成長などによって絶えず生産され、他方では死亡や捕食などを通じて絶えず失われていく。バイオマスはこれら背反する二つの過程のなかで表されるある時点における量で、生産性あるいは生産速度と混同してはならない。海の藻場やサンゴ礁での純一次生産速度は、熱帯降雨林に匹敵するほど大きいが、バイオマスは20分の1以下である。[牧 岩男]

利用の技術

従来、農業においては目的とする生産物の収量にのみ重点が置かれ、しかも貨幣経済のなかでの収支を問題とし、それらを基調として農業技術の開発が行われて近代農業が確立された。しかし、1978年(昭和53)末からの第二次石油ショックが契機となって、植物体に有機物として蓄えられた太陽エネルギーを積極的に利用することが考えられるようになり、バイオマスとかバイオマスエネルギーという用語がしばしば用いられるようになった。そして広くは植物性廃棄物などのエネルギー化や、生物生産の目的となっている以外の未利用部分のエネルギーとしての活用を含めての意味で用いられている。農学関係でバイオマスという場合には、一定面積からの最大のカロリー生産量を期待して、どのような植物がよいかの広範囲な探索調査が進められ、生産量とエネルギー化の両面から研究が行われている。話題となっているものには、アルコール生産原料としてのサトウキビ、サツマイモ、キャッサバなどや、含有精油成分を考えてのユーカリノキ、コパイフェラなどがある。
 また、植物全体としての収量のもっとも高い植物はないかという面から探索研究が進められ、ネピアグラスは1ヘクタール当り60~80トンが見込みうるということで注目を浴びている。しかし種類によって、それぞれ発酵によるアルコールとかメタンガス生産の原料としてエネルギー化をするとか、精油成分蒸留とか溶剤による抽出を行わなければならない。したがって、原料生産とエネルギー化の過程における消費エネルギーと生産エネルギーの収支と、貨幣経済のなかでの収支がどのようになるかを、十分に検討する必要がある。また、このような場合エネルギー化のみを考えるのではなく、付加価値の高い抗菌性物質とか医薬として利用できる成分などの探索を行い、複合的にみての評価を行う必要がある。
 さらに農学上、生態学的用語を取り入れるとすれば、バイオマスという用語のもつ基本的な意味を理解し、エネルギー化のみにこだわらず、その考え方のもとに複合的な組合せによる総合的な最大生産量をあげうる生産体系を考えるべきであろう。[近藤典生]

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世界大百科事典内のバイオマスの言及

【エネルギー資源】より


【オイルシェール,タールサンド】
 オイルシェール,タールサンド(オイルサンド)は,液状のエネルギー,すなわち石油資源が不足するとの見通しから,強い関心が払われた。エネルギー一般としては,原子力,地熱,水力資源が大きな役割を果たすことができるが,内燃機関用燃料として石油に代わりうるのは,石炭液化燃料か,もしくはオイルシェール,タールサンド,ないしはバイオマス利用によるアルコールくらいしか考えられないからである。 このオイルシェールの確認可採埋蔵量については世界エネルギー会議は石油に換算して142億t,タールサンドについては36億tと推計している。…

【海洋開発】より

…潮流,濃度差はいずれもまだ実験室段階である。 このほか海洋バイオマスを利用したエネルギー化システムが開発されつつある。これは海藻のうち大型になり,単位面積当りの収量の多い(たとえば10kg/m2以上)生産性の高いものを選び,多量に栽培し,収穫したうえ,発酵システムによってメタンガスを得る方法である。…

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