コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

生物生産 せいぶつせいさんbiological production

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

生物生産
せいぶつせいさん
biological production

広義には,生物が同化により有機物を増量させて自己の体量を増し,あるいは子生物を生じることはすべて生物生産といえる。しかし一般的には,緑色植物その他の光合成などによる有機物生産を一括して生物生産という。一定面積,一定時間を限ってみれば,その生産量を測定できる。これを総生産量という。これに対し,同一の環境内で生物が呼吸により消費する分の量をはかって,これを差引けば純生産量が出る。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

せいぶつせいさん【生物生産 biological production】

生態学における用語で,生物が外界に存在する物質を材料として自己のからだを作り上げること,またはその過程をいう。生物生産は,一定地域内で,一定時間に生物により合成される有機物量,または合成された有機物として固定されたエネルギー量であり,生産力または生産速度で表される。生物生産は生物の生活にとって最も基本的な機能の一つであり,生態系における物質循環の駆動力となっている。独立栄養生物の行う一次生産と従属栄養生物の行う二次生産とに区別される。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

生物生産
せいぶつせいさん

生物が成長したり、繁殖したりする過程をエネルギーの流れと物質循環の観点から理解するために用いられる用語。すなわち、これらの過程を有機物の合成あるいは同化の過程に還元し、エネルギーあるいは物質の収支の過程として量的にとらえようとするときに用いる語である。1931年にドイツの陸水生物学者ティーネマンA. F. Thienemannがこの概念を生物学に導入した。類語に生産性、生産力がある。生物生産の研究はティーネマン以後およそ三つの方向から追究されてきた。第一の方向は、アメリカのリンデマンR. L. Lindemannに始まる生態系のエネルギーの流れと物質循環の研究(1942)である。第二は、デンマークの生態学者ボイセン・イェンセンP. Boysen-Jensenを中心とする植物群集の生産構造に関する研究。そして第三は種個体群の生産機構に関する研究である。これらの研究は1965年から72年にかけて、「人類の福祉と生産力の生物学的基礎を明らかにする」ことを目標とする「国際生物学事業計画(IBP)」とよばれる国際協力研究へと発展した。[牧 岩男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

生物生産の関連キーワードエコロジカル・フットプリント持続可能な開発国際戦略本部エコロジカルフットプリントピーター ビトーセクカリフォルニア海流日中黒潮共同調査干潟(海岸地形)生産性(生物)アルカリ栄養湖海洋深層水バイオマス生産生態学水産大学校日本国際賞佐藤文彦熊谷英彦別府輝彦菌体収率海洋生物農業機械

今日のキーワード

いい夫婦の日

11月22日。通商産業省(現経済産業省)が制定。パートナーへの感謝の意を示し、絆を深める。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

生物生産の関連情報