百科事典マイペディア 「パーソナリティ」の意味・わかりやすい解説

パーソナリティ

人格と訳す。多様な定義があるが,オールポート(弟)は語源のラテン語persona(仮面)から出発して49の語義を検討した後,〈パーソナリティとは,個体内における,その環境に対する彼独特の適応を規定する心理・生理的系の力動的体制である〉という定義を提出し,これが最もよく引用される。パーソナリティの科学的研究はテスト,内省法,伝記法(他人による行動記述),実験法,統計的分析などによって急速に進みつつある。
→関連項目逸脱行動権威主義性格リビドー

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

流通用語辞典 「パーソナリティ」の解説

パーソナリティ【personality】

人格・個性・性格と同義で、特に個人の全体的な特性総体をいう。アイゼンク(Eysenck H.J.)の関心はパーソナリティを科学的に研究することにあった。彼の定義によればパーソナリティとは、遺伝と環境によって決定される実際的あるいは潜在的な行動パターンの総評であって、環境に対する独自の行動様式を決定する組織体としている。鼓動パターンは認知、感情意欲、身体の4つのセクターからなるといわれる。顧客の行動の背景に個人のパーソナリティが影響するので、どのような顧客層にどのように認知させ、意欲を引き出すかの研究が必要になる。

出典 (株)ジェリコ・コンサルティング流通用語辞典について 情報

DBM用語辞典 「パーソナリティ」の解説

パーソナリティ【personality】

スポーツ選手、政治家芸能人等、大衆の目にふれる個人。広告者(あるいは広告代理店)が広告キャンペーンで、製品やサービスのスポークスマンとして彼等のパーソナリティを利用する場合、パーソナリティ・アドバタイジングと呼ぶ。これは、有名人がある製品やサービスを推奨している場合、人々は、その製品やサービスを使用したがるであろうという考え方に基づいている。

出典 (株)ジェリコ・コンサルティングDBM用語辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「パーソナリティ」の意味・わかりやすい解説

パーソナリティ
personality

人格,性格,人物(とくに有名人)などを意味する英語。〈人格〉〈性格〉の項目を参照されたい。

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パーソナリティ」の意味・わかりやすい解説

パーソナリティ
personality

人格ともいう。当該個体をほかの個体から区別し,かつ当該個体の特徴的な行動様式を規定するような統一的,持続的な特性の総体を示す用語。一般的には,情感・意欲的側面に加えて知的特性の個体差 (知能 ) をも含めて用いられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ブランド用語集 「パーソナリティ」の解説

パーソナリティ

パーソナリティとはブランド・パーソナリティのことをいう。ブランド・パーソナリティの項参照。

出典 (株)トライベック・ブランド戦略研究所ブランド用語集について 情報

音楽用語ダス 「パーソナリティ」の解説

パーソナリティ

ラジオ番組などでナレーションを入れたり、番組の司会進行をする人を指す。

出典 (株)ヤマハミュージックメディア音楽用語ダスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のパーソナリティの言及

【教育心理学】より

…ソーンダイク以来のアメリカの教育心理学はこの領域に重点をおく伝統があるが,ソビエトの場合,これを重視するとともに,〈教授=学習のもとでの発達〉というように二つの領域をほとんどつねに統一的に扱おうとするところに特徴がある。(3)教育は子ども・青年の発達を考慮し,適正な学習指導を行って究極的には人間性の豊かな発達をめざすものであるから,教育心理学が人格・パーソナリティの研究を位置づけてきたのも当然である。とくに近年では不適応の現象が多面的にみられることに刺激され,たんにパーソナリティの基礎研究だけでなく,精神の歪みや逸脱に対して臨床心理学的に迫る試みが増えている。…

【クラックホーン】より

…アイオワ州生れ。ナバホ・インディアンの野外調査をもとに,パーソナリティ形成過程の研究に従事した。R.ベネディクトの文化統合形態論を整理してパーソナリティ論へ発展させ,さらにT.パーソンズらとともに〈行為〉の理論の基本的な枠組みを作りあげた。…

【国民性】より

…ある国家の大多数の成員に,比較的長期にわたって保持されているパーソナリティおよび行動様式の特性をいう。国民性についての関心は国民国家の成立にともなう国民のアイデンティティ形成の必要から生じてきたと思われる。…

【人格】より

…道徳的にすぐれている人を〈人格者〉というように,日本の慣用法においては人格という語は,カント以後のドイツ哲学思想の影響のもとに,理性的存在者として自律的に行為する主体を意味し,その尊厳性を強調する道徳的意味あいを含む語として用いられてきている。しかし,心理学においてパーソナリティpersonalityの訳語として人格という語を用いる場合,それは道徳的な意味あいや価値的な評価は含まない。それは〈人がら〉あるいは〈性格〉の意味にちかく,たとえば〈パーソナリティとは,個人のなかにあって,その人の特徴的な行動と考えとを決定するところの,精神身体的体系の動的組織である〉(G.W.オールポート)という代表的な定義にみられるように,各人を特徴づけ,その人独自の行動様式をもたらす精神と身体の内的・統一的システムを意味している。…

【性格】より

…この言葉はギリシア語のcharaktērに由来し,〈刻印〉または〈刻み込まれたもの〉という意味をもっていたが,転じて標識とか特性を意味するようになった。心理学ではキャラクターをパーソナリティpersonalityと同義に用いることもある。パーソナリティという語の起源はラテン語のペルソナに由来し,もともとは劇などで使用された仮面を意味していたのが,しだいに変化して俳優の演じる役割を意味するようになり,ついにははっきりした個人的特質,およびそれをもった人の意になった。…

※「パーソナリティ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android