ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パーペン」の意味・わかりやすい解説
パーペン
Papen, Franz von
[没]1969.5.2. バーデン,オーバーザスバハ
ドイツの政治家,外交官。軍人出身。第1次世界大戦中,1915年までアメリカ大使館付き武官。大戦終結時はトルコ第4軍参謀長。戦後政界に入り,21~32年プロシア州議会議員,中央党極右派に所属。 32年6月首相,同7月にはプロシアの社会民主党政権を解体,みずからプロシア総督を兼任。 12月国防相 K.シュライヒャーの圧力で辞職を余儀なくされてナチスと接近,33年1月 A.ヒトラー内閣を成立させ副首相となった。 34年オーストリア駐在大使に転出,独墺合併 (アンシュルス ) に努力。 39年トルコ駐在大使となって第2次世界大戦中,その中立化に努力した。 46年 10月のニュルンベルク裁判 (→国際軍事裁判 ) では無罪となったが,47年2月の非ナチ化裁判で8年の労働刑を宣告され,抗告の結果,49年釈放。『回想録』 Der Wahrheit eine Gasse (1952) がある。
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