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ビードル ビードルBeadle, George Wells

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ビードル
Beadle, George Wells

[生]1903.10.22. ネブラスカ,ワーフー
[没]1989.6.9. カリフォルニア
アメリカの遺伝学者。ネブラスカ大学卒業後,1931年コーネル大学より学位取得。カリフォルニア工科大学の T.モーガンのもとで,ショウジョウバエを用いて遺伝子の交差に関する研究に従事。 35年,B.エフリュッシとともに,ショウジョウバエの眼を切除して,異なる色の眼をもつ別の個体に移植する実験を行い,宿主と同じ眼色へと変化することを発見。眼色が色素合成能力の有無によって決ることから,遺伝子は物質の合成を支配することによって形質を決定するという着想を得た。また,スタンフォード大学教授となり (1937) ,生化学者 E.テータムと共同で,アカパンカビを用いて,遺伝子がそれぞれ特定の酵素の合成を指令することを明らかにして,一遺伝子一酵素説を立てた。この業績に対し,両人は 58年にノーベル生理学・医学賞を受賞。遺伝子の材料として微生物の使用を創始したこと,遺伝子と酵素を一対一に対応づけたことにより,彼らは遺伝生化学という新しい研究分野を開拓し,分子遺伝学の基礎を築くこととなった。また,その実験法はただちにペニシリン製造方法に変革をもたらした。カリフォルニア工科大学教授 (46) を経て,シカゴ大学に移り (60) ,同大学学長 (61~68) 。 68年よりアメリカ医学協会生化学研究所所長。遺伝学の発達史を扱った『生命のことば』 The Language of Life (66,共著) などの著書がある。

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デジタル大辞泉の解説

ビードル(George Wells Beadle)

[1903~1989]米国の生化学者。微生物の遺伝現象を研究。アカパンカビの変異体の研究から、一つの遺伝子が一つの酵素を支配していることを解明。1958年、E=L=テータムとともにノーベル生理学医学賞を受賞。

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百科事典マイペディアの解説

ビードル

米国の遺伝学者。ネブラスカ大学卒。スタンフォード大学教授,のちカリフォルニア工科大学教授。アカパンカビの栄養要求突然変異株を用いて,遺伝的研究を行い,1遺伝子1酵素説を唱えた。

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大辞林 第三版の解説

ビードル【George Wells Beadle】

1903~1989) アメリカの分子生物学者。アカパンカビの突然変異を利用して、遺伝子と酵素の関係を明らかにした。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ビードル
びーどる
George Wells Beadle
(1903―1989)

アメリカの遺伝生化学者。ネブラスカ大学卒業。コーネル大学で学位を得る。T・H・モーガン門下。1935年よりパリでエフルシBoris Ephrussi(1901―1979)とともに研究し、ショウジョウバエの突然変異体である朱眼と辰砂(しんしゃ)眼では、トリプトファンから色素形成に至る反応がそれぞれ異なる段階で止まっていることを示し、遺伝子と酵素の関係を示唆した。1940年ころより、生化学的解析に不便なショウジョウバエを捨て、テータムとともに、アカパンカビに各種栄養要求突然変異を人為的におこさせて、生化学的基礎のうえに交雑、遺伝子解析を行った。その結果、一つの遺伝子が一つの酵素を支配しているという結論を得た。この方法はその後、細菌遺伝学に広く適用された。1958年、テータムとともに、「遺伝子が特定の化学反応の調節によって作用することの発見」によりノーベル医学生理学賞を受賞した。なお、遺伝子組換えと細菌の遺伝物質の構成を研究したレーダーバーグとの同時受賞であった。[石館三枝子]

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