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フタル酸エステル フタルさんエステル phthalic acid ester

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フタル酸エステル
フタルさんエステル
phthalic acid ester

フタル酸のエステル。化学式 CH4(COOR)(COOR') 。モノエステル ( R は水素) とジエステルがある。可塑剤としてプラスチックに配合されているが,これがプラスチック製の食器などから浸出して人体に摂取されるおそれがあり,肝臓や腎臓に障害を与える可能性が指摘されている。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フタル酸エステル
ふたるさんえすてる
phthalate ester

フタル酸と種々のアルコールとの縮合により生ずるエステルの総称。アルコールが一方のカルボキシ基-COOHだけと縮合している酸性エステルと、両方のカルボキシ基に縮合している中性エステルとがある()。実用上重要であるのは中性エステルであり、工業的には無水フタル酸とアルコールから合成されるビニル樹脂の可塑剤として用いられている。なお、ビニル樹脂でつくった食品容器から、可塑剤として用いられているフタル酸ジオクチルなどが食用油に溶け出して健康被害をおこす危険性が指摘されている。次に工業的に重要ないくつかのフタル酸エステルの例をあげる。[廣田 穰]

フタル酸ジメチル

化学式C6H4(COOCH3)2、分子量194.2。無色の液体。沸点282.2℃。合成樹脂の溶媒、香料、防虫剤としての用途をもつ。[廣田 穰]

フタル酸ジエチル

化学式C6H4(CO2C2H5)2、分子量222.2。弱い果実様のにおいをもつ無色の液体。沸点296℃。香料の溶剤および保留剤としての用途をもつ。[廣田 穰]

フタル酸ジブチル

化学式C6H4(CO2C4H9-n)、分子量278.3。無色無臭の油状液体。沸点340.7℃。ビニル系合成樹脂の可塑剤、溶剤としての用途をもつ。[廣田 穰]

フタル酸ジオクチル

通常、フタル酸ジオクチルとよんでいるのは、その異性体の1種であるフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)のことである。化学式C6H4(COOC8H17)2、分子量391。2-エチルヘキシルアルコール(オクチルアルコールの異性体の一つ)と無水フタル酸との反応により製造する。無色の油状液体。凝固点-55℃、沸点231℃(5mmHg)。沸点が高く揮発性が低いので、ポリ塩化ビニルなどのビニル樹脂あるいは合成ゴムの可塑剤として大量に用いられている。[廣田 穰]

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