改訂新版 世界大百科事典 「フロベニウス」の意味・わかりやすい解説
フロベニウス
Georg Frobenius
生没年:1849-1917
ドイツの数学者。1874年にベルリン大学教授となり,翌年チューリヒ大学から招かれて1902年まで同大学教授を務めたが,この年再びベルリン大学に帰り,その後終生その教授職にあった。数学の業績は代数学,とくに群論に関するものが多い。その群論は抽象的群論の建設という面と具体的・数学的対象に作用する群の研究との両面にわたっているが,その中で特記すべきことは,群指標を導入して有限群の行列による表現の理論を建設したことである。他方,代数的整数論において,フロベニウス置換と今日呼ばれるものに着目したが,その重要性は後年E.アルティンらによって明らかにされている。またフックスL.Fuchs(1833-1902)の微分方程式論にも重要な寄与をしている。
執筆者:永田 雅宜
フロベニウス
Leo Frobenius
生没年:1873-1938
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報