ブドウスカシバ(読み)ぶどうすかしば

日本大百科全書(ニッポニカ)「ブドウスカシバ」の解説

ブドウスカシバ
ぶどうすかしば / 葡萄透翅蛾
[学] Paranthrene regalis

綱鱗(りんし)目スカシバガ科に属するはねの開張30~35ミリメートル。はねは非常に細長く、前翅は赤褐色、外縁部は黒色、後翅は横脈上の短条と翅脈や縁毛を除き、透明。体は黒色、腹部には橙黄(とうこう)色帯がある。昼飛性のガで、体翅ともハチに似ており、脚(あし)は毛が生えて太いため、歩行する姿もハチを連想させる。5、6月に羽化するが、灯火には飛来しない。幼虫ブドウ、エビヅルなどの枝の中に潜って虫こぶをつくる。越冬中の老熟幼虫はブドウムシとかエビヅルノムシとよばれ、釣りの餌(えさ)として売られている。

[井上 寛]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「ブドウスカシバ」の解説

ブドウスカシバ
Paranthrene regale

鱗翅目スカシバガ科。前翅長 12~17mm。体は細長く,黒色の光沢ある鱗粉におおわれ,腹部に雌では3本,雄では4本の黄色鱗毛帯がある。腹端には鱗毛があり,雄では2束に分れる。触角は棍棒状。翅は細長く,前翅の基部は黄褐鱗に,先端は暗褐鱗におおわれるが,後翅は透明。成虫は昼間飛翔する。幼虫はブドウ,エビヅルの内に穿孔してすみ,そのために茎は肥大して虫 癭をつくる。「エビヅルの虫」とも呼ばれ,小鳥の餌や釣餌に用いられる。北海道,本州,四国,九州,朝鮮分布する。 (→スカシバガ )

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百科事典マイペディア「ブドウスカシバ」の解説

ブドウスカシバ

鱗翅(りんし)目スカシバガ科のガの1種。日本全土,朝鮮,中国に分布。開張32mm内外,前翅は褐色,後翅は透明。体は黒色で腹部には黄帯があり,ドロバチ類に似る。幼虫はブドウ類の茎に食い入る害虫だが,ブドウの虫と称し小鳥の飼料として珍重される。幼虫で越冬,成虫は夏に発生する。

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