コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ヘム ヘムheme

翻訳|heme

9件 の用語解説(ヘムの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヘム
ヘム
heme

一般に,生体内に存在する鉄-ポルフィリン錯化合物をヘムと呼ぶ。プロトヘムはその代表的なもので,プロトポルフィリン IXと2価の鉄イオンとの錯化合物。褐色針状晶として得られ,酸化されやすく,鉄原子が3価に酸化されてヘマチンが,また塩素イオンの存在下では (クロロ-) ヘミンが得られる。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

ヘム(hem)

衣服や布の端を折り返した、へり。袖口、スカートの裾、上着の縁など。

ヘム(heme)

ポルフィリンとの錯塩(さくえん)たんぱく質グロビンと結合してヘモグロビンとなり、その色素部分に相当し、酸素の担体となる。

出典|小学館
デジタル大辞泉について | 情報 凡例

百科事典マイペディアの解説

ヘム

ポルフィリンと二価鉄との錯体。ヘモグロビンの色素部分に相当。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
百科事典マイペディアについて | 情報

栄養・生化学辞典の解説

ヘム

 C34H32N4FeO4 (mw616.50).

 ヘム色素ともいう.ヘモグロビンミオグロビンシトクロムなどの色素部分で赤色を呈する.二価の鉄を含む.

出典|朝倉書店
栄養・生化学辞典について | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ヘム【haem】

生体物質の一種。呼吸に関与するタンパク質であるヘモグロビン,チトクロムなどに含まれている。化学的にはポルフィリンとII価鉄の結合体で,特有の色調を呈する(吸収極大は581,545,415nmにある)。酸素運搬体であるヘモグロビンでは,酸素分子はヘムの鉄原子と結合する。鉄原子は,ポルフィリン環の中央に位置し,塩基と配位結合をしている。遊離のヘムは酸化されやすく,酸素分子と反応して,III価鉄のヘマチンhaematinになる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

ヘム【hem】

衣服や布地のへり。縁ふち。特にスカートなどの裾の折り上げをいう。

ヘム【heme】

ヘモグロビンの色素部分などに相当する物質。二価鉄とポルフィリンの錯体。生体内において重要な機能をもつ。

出典|三省堂
大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヘム
へむ
heme

広義には鉄とポルフィリンの錯塩を総称し、狭義には2価の鉄イオンがポルフィリンに配位したものをさし、3価の鉄イオンが配位した錯塩は、とくにヘマチンhematinともいう。ポルフィリンの種類によって、ヘムa、ヘムb(プロトヘム)、ヘムcなどと分類される。これらはすべて赤色を呈する色素であり、生体内ではタンパク質と結合してそれぞれ特有の働きをしている。たとえば、ヘモグロビン(血色素)やミオグロビンなどは酸素の運搬や貯蔵をつかさどり、カタラーゼペルオキシダーゼ、チトクロム類などは活性酸素を分解したり、生体エネルギーを生産する酸化還元反応を触媒する酵素の活性部分として重要な役割を果たしている。これは、ヘムが酸素や電子を運ぶ働きをもつことによる。なお、ソーセージベーコンなどの肉製品には、発色剤として亜硝酸塩が使われている。肉類に含まれるミオグロビンやヘモグロビンのヘムの2価の鉄イオンが徐々に酸化され、褐色に変化する。これに亜硝酸塩を添加すると、ニトロソミオグロビンニトロソヘモグロビンをつくり、鉄イオンの酸化を防ぎ、美しい赤色を保つようになるためである。[池内昌彦・馬淵一誠]
『宮地重遠編『現代植物生理学2 代謝』(1992・朝倉書店) ▽ポルフィリン研究会編『ポルフィリン・ヘムの生命科学――遺伝病・がん・工学応用などへの展開』(1995・東京化学同人) ▽ステファン・ゴールドバーグ著、神奈木玲児訳『臨床に役立つ生化学』(1997・総合医学社) ▽毎田徹夫ほか編『医科生化学』(2000・南江堂)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内のヘムの言及

【補酵素】より

… なおグリコーゲンホスホリラーゼに結合しているピリドキサルリン酸は,補酵素としての役割が上記とまったく異なり,リン酸基が基質としてのグリコーゲン分子の分解に関与すると理解されている。(7)その他 テトラピロールに鉄が配位したポルフィリンの誘導体としてのヘムは各種酸化還元酵素の補酵素として,またユビキノンubiquinone,すなわち補酵素Q(CoQと略記)も電子伝達系で重要。テトラヒドロ葉酸はホルミル基などのC1ユニットの転移に,ビタミンB12としてのコバミド補酵素cobamide coenzymeはH,Cその他の分子内転移をめぐる脂質,核酸代謝に(欠乏症としては貧血が有名),ATPはリン酸基転移に,S‐アデノシルメチオニンはメチル基転移にというぐあいに,多くの補酵素が生体反応で重要な役割をになっている。…

【ポルフィリン】より

…ポルフィリンに鉄,銅,マグネシウムが結合した分子内錯塩は天然に存在し,生理的に重要なものが少なくない。例えばチトクロム,カタラーゼ,ヘモグロビンなどは鉄ポルフィリン誘導体のヘムやヘマチンを含有しており,植物の葉緑体にはマグネシウムポルフィリンとしてのクロロフィル(葉緑素)が含まれる。 ポルフィリンの物理化学的性質は側鎖の種類で大きく変わる。…

※「ヘム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

百条委員会

地方自治体が議決により設置する特別委員会の一つ。名称は「地方自治法第100条」に基づく。百条委員会は、地方公共団体の事務に関する調査を行い、関係者への聞き取りや記録の提出を請求、拒否した者には罰則が科...

続きを読む

コトバンク for iPhone

ヘムの関連情報