ベシャメルソース(読み)べしゃめるそーす(その他表記)sauce béchamel フランス語

デジタル大辞泉 「ベシャメルソース」の意味・読み・例文・類語

ベシャメル‐ソース(béchamel sauce)

白いルーブイヨン牛乳でのばし、塩・胡椒こしょうで味を付け、煮詰めて作ったソース。他のソースのベースや、グラタンコロッケなどに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「ベシャメルソース」の意味・読み・例文・類語

ベシャメル‐ソース

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] béchamel sauce 「ベシャメル」は考案者のルイ一四世の料理人の名 ) 肉のだし汁などを加えた濃厚なホワイトソース。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベシャメルソース」の意味・わかりやすい解説

ベシャメルソース
べしゃめるそーす
sauce béchamel フランス語

西洋料理のソースの一種小麦粉バターで焦がさぬように炒(いた)めて牛乳で伸ばし、とろりとするまで煮つめ、塩、こしょう、ナツメグで調味したもの。牛乳を控えスープストックを加えたものもある。名の由来は、ルイ14世(1638―1715)に仕えたコック長ベシャメルBéchamelが、このソースを考案したからといわれる。色が白いのでホワイトソースともいう。用途により濃度が変わるので材料や煮つめ加減を調節する。おもに鶏肉(けいにく)、子牛肉、エビカニ白身魚、野菜などのソースや煮込みに用いられるが、コロッケ、グラタンなどにも使用する。ベシャメルソースは白いソースの基本になるもので、チーズと生クリームを加えてモルネーソース、トマトを加えてオーロラソースなど多くのソースに利用される。

河野友美・山口米子]

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百科事典マイペディア 「ベシャメルソース」の意味・わかりやすい解説

ベシャメルソース

ホワイトソースとも。ルイ14世の料理人ベシャメルによって考案された。厚手の鍋を弱火にかけ,バターを入れてゆっくり溶かし,コムギ粉を加えて焦がさぬように十分炒める。こうしてできた白いルーに,牛乳を加えてなめらかになるまでかき混ぜる。ルーが熱い時は冷たい牛乳を,ルーが冷たい時は熱い牛乳を加えたほうが〈だま〉ができにくい。白いソースの中では最も基本的なもので,グラタンやクリームコロッケ,クリームスープなどに使われる。コロッケにはコムギ粉を多くして固めに,グラタンやスープには柔らかめにするとよい。応用ソースとしては,卵黄とおろしたグリュイエールチーズを加えたモルネーソースsauce Mornayや,薄切りにしたタマネギをゆでてバターで炒めたものを加えたスービーズソースsauce Soubiseなどがある。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「ベシャメルソース」の解説

ベシャメルソース【béchamel sauce】

ホワイトルー(小麦粉とバターを焦げ色がつかないように炒めたもの)を牛乳で溶きのばして作るソース。塩・香辛料ブイヨンなどを加えることもある。グラタン・クリームコロッケなどに用いるほか、他のソースのベースにもなる。◇ベシャメルとは、ルイ14世の料理長の名ともオルレアン家の執事の名ともいわれるが定かではない。

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