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ホスゲン phosgene

翻訳|phosgene

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ホスゲン
phosgene

化学式 COCl2塩化カルボニルオキシ塩化炭素ともいう。炭酸の酸塩化物と考えられる化合物で猛毒。融点-128℃,沸点8℃。実験室では沸騰四塩化炭素発煙硫酸を滴下すると得られる。アンモニアと反応して尿素を,また第三アミンの存在下アルコールと反応してクロルギ酸エステルを生じる。代表的な窒息性毒ガスで,吸引すると催涙,くしゃみ,呼吸困難などの急性症状を呈し,数時間後に肺水腫を起して死にいたる。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ホスゲン

農薬やポリウレタンなどの原料として使われる化学物質。無色だが毒性が強く、刺激臭がある。人体に触れると目や気管、皮膚などに炎症を起こし、呼吸困難や肺水腫などを引き起こして死亡する場合もある。第1次大戦中、ドイツ軍が化学兵器として使用を始め、旧日本軍も砲弾などに使用したとされる。

(2008-05-15 朝日新聞 朝刊 1社会)

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百科事典マイペディアの解説

ホスゲン

塩化カルボニル

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大辞林 第三版の解説

ホスゲン【Phosgen】

無色の窒息性有毒ガス。無色で干し草のような臭いがある。化学式 COCl2 一酸化炭素と塩素を活性炭などを触媒として反応させてつくる。また、クロロホルムや四塩化炭素を発煙硫酸で酸化させてもつくられる。水によって分解し、塩酸と二酸化炭素になる。第一次大戦で毒ガスに用いられた。フォスゲン。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ホスゲン
ほすげん
phosgene

カルボニルの塩化物で、正式名は塩化カルボニル。一酸化炭素と塩素とを、活性炭触媒として60~150℃で反応させると得られる。常温では無色の気体。ベンゼン、トルエン、四塩化炭素に易溶。水にはわずかに溶けて塩酸二酸化炭素に加水分解する。
  COCl2+H2O―→2HCl+CO2
 反応性に富む物質で、水酸化アルカリ、金属酸化物、アンモニア、アミンなどいろいろな物質と反応する。熱すると分解して一酸化炭素と塩素になる。きわめて毒性が強く、戦時には毒ガスとして使用されたこともある。吸入すると催涙(さいるい)、くしゃみ、呼吸困難などの急性症状を呈し、数時間後に肺水腫(すいしゅ)をおこして死亡する。用途としては、ポリウレタンの原料となるイソシアン酸エステルRNCOの合成、そのほか染料、医薬品、除草剤、合成樹脂その他各種有機化合物の合成原料である。[守永健一・中原勝儼]

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世界大百科事典内のホスゲンの言及

【塩化カルボニル】より

…化学式COCl2。ホスゲンphosgeneともいう。無色で,かびた乾草様の臭気がある猛毒の気体。…

【化学兵器】より

…イペリットはからし臭をもつためマスタードガスとも呼ばれ,粘膜や皮膚を糜爛(びらん)する物質であるが,上記の毒性表現法でいうと,1500mgの吸入で肺水腫を起こし死亡する。ホスゲン(塩化カルボニル)は第1次大戦で使用された窒息性の物質で,3200mgで呼吸器障害を起こし死亡するが,皮膚に触れても無害である。塩素も窒息性の物質として第1次大戦で使用された。…

※「ホスゲン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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