ホワイトハウス(英語表記)White House

翻訳|White House

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ホワイトハウス
White House

アメリカの大統領官邸。 1818~1902年の正式名称は「エグゼクティブ・マンション」。 1902年,T.ルーズベルト大統領時代に大統領官邸の正式名称となった。所在地は首都ワシントン・コロンビア特別区 (ワシントン D.C.) のペンシルバニア街 1600番地で,庭園を含めた総面積は7万 2000m2。第2代大統領 J.アダムズ以降の全大統領が住居として利用してきた本館は,ワシントン D.C.で最も古い連邦政府の建物である。
1791年,首都になることが決っていたワシントン D.C.に新築する大統領官邸の設計案が公募され,のちに第3代大統領となる T.ジェファーソンらを退けて,フィラデルフィアに住むアイルランド生れの建築家 J.ホーバンの作品が選ばれた。賞金は 500ドル。後期ルネサンスの建築家 A.パラディオの影響を強く受けたジョージ朝建築の3階建て,部屋数 100室以上,建材に灰白色の砂岩を用いた大統領官邸は,92年 10月 13日着工され,1800年には完成した官邸の最初の住人として第2代大統領アダムズと夫人のアビゲールが入居した。灰白色の砂岩の外壁が周囲の赤煉瓦の建物と明らかな対照をなしていたことから,早くも 09年には「ホワイトハウス」と呼ばれるようになった。 14年,イギリス軍の進攻によって焼失したが,ホーバンの指示のもとで再建,拡張され,本館の東面と西面にテラスが増築された。 17年,J.モンロー大統領が再建された建物に入居。 1820年代には,半円形の南側玄関,列柱を配した北側玄関がつくられた。その後,20世紀に入るまでは,インテリアに手が加えられたり,少しずつ新しい設備が導入されていった程度で,大規模な改築は行われなかった。
20世紀初めの T.ルーズベルト大統領の時代になると,大統領の執務に用いられていた本館2階部分が大統領一家の居住スペースに転用され,大統領とふえ続けるスタッフのオフィスを拡張するために,テラスで本館と結ばれる別館ウェスト・ウィングが増築された。 1942年には,同様にイースト・ウィングが完成し,執務スペースはさらに広がった。 48年,H.トルーマン大統領の時代に,本館は早急に大がかりな修繕が必要であることが判明し,4年がかりで内部の全面的な改築が行われた。しかし,建物の外壁は,当初の姿のまま残された。 1960年代,J.F.ケネディ大統領の夫人ジャクリーン (→オナシス ) が収集した美術品で館内が装飾された。
現在の部屋数は,建物全体で 130室以上に達する。本館には大統領一家の居住スペースと複数の応接室があり,インテリアはすべて 18世紀と 19世紀の様式で整えられている。本館への正面玄関は北側玄関で,南側玄関は大統領一家のプライベートな玄関として用いられている。西側のテラスにはプールとジムが,東側のテラスには映画館がある。大統領執務室と閣議室,プレスルームはウェスト・ウィングにあり,イースト・ウィングにはそれ以外のオフィスがおかれている。ホワイトハウスは,いまやアメリカのシンボル的存在で,本館の一部は一般公開されており,毎年約 150万人の観光客が訪れる。また,国立首都公園の一部をなしており,1988年には博物館に指定された。

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大辞林 第三版の解説

ホワイトハウス【White House】

首都ワシントンにあるアメリカ大統領の官邸。白亜館はくあかん
転じて、アメリカ合衆国政府。

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世界の観光地名がわかる事典の解説

ホワイトハウス【ホワイトハウス】
White House

アメリカの首都ワシントンにある大統領公邸。1800年、第2代大統領ジョン・アダムスが、まだ完成していなかった官邸の最初の住人となって、ここで公務を執った。同国象徴世界政治の中心であるこの施設の一部を、ツアーで観光することもできる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ホワイトハウス
ほわいとはうす
White House

アメリカ合衆国大統領公邸。所在地は首都ワシントンDCのペンシルベニア・アベニュー1600。2代アダムス大統領のときに完成、1814年イギリス軍に焼かれてから再建されて外壁を白く塗ったことからホワイトハウスとよばれるようになり、20世紀初めセオドア・ルーズベルト大統領のときにこれが正式名称となった。再三の増改築により、現在は地上4階、地下2階、132室があり、大統領の執務室オーバル・オフィスはウェスト・ウィングにあり、2階に大統領とその家族の居住部分がある。
 大統領の行政権限が増大したため、ホワイトハウス・スタッフも肥大化し、いまは正副大統領とその直属スタッフだけがホワイトハウスに詰め、ほかの国家安全保障会議、行政管理予算局などは西側の大統領府ビル2棟に詰めている。なお、ホワイトハウスが大統領職そのものの意味にも用いられるようになり、大統領の旅行先がホワイトハウスとよばれることもある。[陸井三郎]

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