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ボタン(牡丹) ボタンPaeonia suffruticosa; tree peony

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ボタン(牡丹)
ボタン
Paeonia suffruticosa; tree peony

ボタン科の落葉低木で,ハツカグサ,フカミグサ,ナトリグサなどともいう。中国原産で,古くから日本に伝えられ,花木として観賞用に庭などに広く栽培されている。幹は直立して分枝し,2回羽状複葉で有柄の葉が互生する。小葉卵形で先端は2~3裂または全縁。春に,新しい枝先に大型の花を単生する。花色は紫,紅,淡紅,白などがあり,まれに黄色のものもある。花弁は多数あり大きさは不同。萼片は5枚で花後も宿存する。おしべは多数,めしべは有毛で花盤は袋状になり心皮を包む。果実は厚肉の袋果。根の皮は鎮痛,消炎,通経などの薬用にされ,中国では高血圧の薬としても有効であるとされている。

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百科事典マイペディアの解説

ボタン(牡丹)【ボタン】

中国原産のボタン科の落葉低木。高さ1〜3m内外になり,葉は大型の2回羽状複葉で下面は帯白色。5月に新しい枝の先に径15〜25cmの大輪の美花を開く。萼(がく)は5枚,花弁は光沢のある紅紫色の薄い膜質で,一重咲では7〜9枚,多数のおしべがある。園芸種では花色に赤・桃・白・黒紫色,ぼかし等もあり,花弁の多少によって花形の変化も多い。フランスの改良種には黄色花もあり,また花は小型だが冬に開花するカンボタンのような変種もある。ボタンは初め中国で薬用として栽培されていたが,唐代以後観賞用となり,日本には8世紀に渡来し,江戸時代に流行した。薬用としても重要で,根を血行障害,鎮痛などに用いる。栽培には砂質壌土がよく,十分に肥培する。繁殖はふつう実生(みしょう)株かシャクヤクの台に接木する。

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世界大百科事典 第2版の解説

ボタン【ボタン(牡丹) (Japanese) tree peony】

観賞用に栽培されるボタン科の落葉低木。中国西北部に自生する。は分枝し,古くなると高さ3m,太さ15cmくらいになる。葉は互生し2回3出複葉,葉柄基部は広がって茎を抱く。小葉は卵形,上部で3または5浅裂,または分裂せず,基部は丸いかくさび状,鋸歯はない。晩春より初夏に,新しく伸びた枝の先に花をつける。花は大きく,直径10~20cm。萼片は5枚,厚くて緑色,反曲し,花後も落ちずに残る。花弁は野生品では5~10枚,白色ないし淡紅色であるが,栽培品ではふつう,より多数で,色の変化も多い。

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