デジタル大辞泉
「マイクロプラスチック」の意味・読み・例文・類語
マイクロプラスチック(microplastics)
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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マイクロプラスチック
プラスチック製の包装容器や衣料品に使われる合成繊維が、ごみとして川や海に流れ込み、紫外線や波の作用などで壊れ、直径5ミリ以下の微粒子になった物を指す。さらに小さい直径1マイクロメートル(千分の1ミリ)以下は一般的にナノプラスチックと呼ばれる。魚やサンゴなど海洋生物の体内からも検出され、成長や繁殖への悪影響が懸念される。人体では血液や胎盤、腎臓や肝臓から検出され、空気中の微粒子を吸い込んだり、汚染された海産物を食べたりして体内に入り込むとみられる。
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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
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マイクロプラスチック
microplastics
5mm未満のプラスチック粒子。プラスチック汚染が原因で環境中に大量に存在する。化粧品,合成繊維,ビニール袋,ペットボトルなどさまざまな製品から環境中に放出される。一次マイクロプラスチックと二次マイクロプラスチックに分けられ,一次マイクロプラスチックには化粧品や歯磨き剤といったパーソナルケア用品に含まれるマイクロビーズ,工業製品の製造に使用されるペレット(別名ナードル),衣類に使用されるナイロンなどの合成樹脂繊維がある。これらは家庭から下水への流出,製造または輸送の過程での漏出,衣類の洗濯による脱落といった経路により,直接環境中に放出される。二次マイクロプラスチックは,大きなプラスチックが分解されて形成されたものをさす。環境中に捨てられたり,置かれたりした大きなプラスチックは波や風,紫外線にさらされ,風化することで細かくなる。マイクロプラスチックは生物によって分解されないため,いったん環境に流入すると半永久的に蓄積される。蓄積は地球のあらゆる場所で確認されており,21世紀初めの時点で,海洋だけでも年間 400万~1400万tのプラスチックに汚染されていると推定される。また,マイクロプラスチックは塵粒子や浮遊粒子として大気汚染も引き起こす。アメリカ合衆国では 2015年にマイクロビーズ除去海域法 Microbead-Free Waters Actが制定され,マイクロプラスチックを配合した化粧品の製造・販売が禁止された。ほかにも多くの国で使用が禁止されている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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「マイクロプラスチック」の解説
マイクロプラスチック
約5ミリメートル以下の小さなプラスチックのかけら。主に、海に漂ううちに紫外線や波の影響などで細かく分解されたプラスチックごみを指す。表面に有害物質が吸着しやすく、海の生物がえさと間違えて食べてしまうことから、生態系への影響などが心配されている。マイクロプラスチックの発生源となるプラスチックごみの減量は世界各国での課題となっており、2019年6月末から大阪で開催されるG20サミットでも具体的な数値目標の設定や実効性の高い対策方法の提示などが期待されている。
出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報
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