マイクロプラスチック(その他表記)microplastics

翻訳|microplastics

デジタル大辞泉 「マイクロプラスチック」の意味・読み・例文・類語

マイクロプラスチック(microplastics)

海洋などの環境中に拡散した微小なプラスチック粒子。厳密な定義はないが、大きさが1ミリメートル以下、ないしは5ミリメートル以下のものを指す。海洋を漂流するプラスチックごみ紫外線波浪によって微小な断片になったものや、合成繊維衣料の洗濯排水に含まれる脱落した繊維、また研磨材として使用されるマイクロビーズなどが含まれる。

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共同通信ニュース用語解説 「マイクロプラスチック」の解説

マイクロプラスチック

大きさが5ミリ以下のプラスチック。包装容器や衣料品に使われる合成繊維などのプラスチック製品がごみとして川や海に流れ込み、紫外線や波の作用などで壊れて細かくなって発生する。自然に分解されず、海中などで蓄積していくと考えられている。海のプラごみ汚染は深刻で、2050年には魚の重量を超えるとの試算もある。昨年5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)では、追加的なプラ汚染を40年までにゼロにすることで合意した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マイクロプラスチック」の意味・わかりやすい解説

マイクロプラスチック
microplastics

5mm未満のプラスチック粒子。プラスチック汚染が原因で環境中に大量に存在する。化粧品合成繊維,ビニール袋,ペットボトルなどさまざまな製品から環境中に放出される。一次マイクロプラスチックと二次マイクロプラスチックに分けられ,一次マイクロプラスチックには化粧品や歯磨き剤といったパーソナルケア用品に含まれるマイクロビーズ,工業製品の製造に使用されるペレット(別名ナードル),衣類に使用されるナイロンなどの合成樹脂繊維がある。これらは家庭から下水への流出,製造または輸送の過程での漏出,衣類の洗濯による脱落といった経路により,直接環境中に放出される。二次マイクロプラスチックは,大きなプラスチックが分解されて形成されたものをさす。環境中に捨てられたり,置かれたりした大きなプラスチックは波や風,紫外線にさらされ,風化することで細かくなる。マイクロプラスチックは生物によって分解されないため,いったん環境に流入すると半永久的に蓄積される。蓄積は地球のあらゆる場所で確認されており,21世紀初めの時点で,海洋だけでも年間 400万~1400万tのプラスチックに汚染されていると推定される。また,マイクロプラスチックは塵粒子や浮遊粒子として大気汚染も引き起こす。アメリカ合衆国では 2015年にマイクロビーズ除去海域法 Microbead-Free Waters Actが制定され,マイクロプラスチックを配合した化粧品の製造・販売が禁止された。ほかにも多くの国で使用が禁止されている。

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知恵蔵mini 「マイクロプラスチック」の解説

マイクロプラスチック

約5ミリメートル以下の小さなプラスチックのかけら。主に、海に漂ううちに紫外線や波の影響などで細かく分解されたプラスチックごみを指す。表面に有害物質が吸着しやすく、海の生物がえさと間違えて食べてしまうことから、生態系への影響などが心配されている。マイクロプラスチックの発生源となるプラスチックごみの減量は世界各国での課題となっており、2019年6月末から大阪で開催されるG20サミットでも具体的な数値目標の設定や実効性の高い対策方法の提示などが期待されている。

(2019-6-27)

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