マツムシソウ

百科事典マイペディアの解説

マツムシソウ

マツムシソウ科の二年草。北海道〜九州の日当りのよい高原草地にはえる。高さ30〜80cm,葉は対生し羽状複葉となる。夏〜秋,長い柄の先に径2.5〜3.5cmの頭花を開く。花冠は紫青色で,中心の小花は筒状で先が4裂,周辺花は先が5裂し,外側の裂片が大きく発達。ヨーロッパ南部原産のセイヨウマツムシソウスカビオサとも)などの近縁種もあり,観賞用に栽培される。

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世界大百科事典 第2版の解説

マツムシソウ【Scabiosa japonica Miq.】

高原に群生するマツムシソウ科の越年草。マツムシが鳴き出すころ,淡い紫色の花が美しく咲き乱れる。高さ60~90cmでよく分枝し,枝の先端に一つずつ頭状花序がつく。葉は対生し,羽状に切れ込む。頭状花序は直径4cm,上向きに咲く。花冠は合弁,花序周辺部では大きく,外側に長く伸び,中央部では筒状で放射相称。子房は下位,下垂する1胚珠がある。果実は筒状の小苞につつまれる。北海道から九州まで分布する。高山・亜高山にはえるタカネマツムシソウvar.alpina Takedaは草丈が低いが,花は大きい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マツムシソウ
まつむしそう / 松虫草
[学]Scabiosa japonica Miq.

マツムシソウ科の越年草。茎は高さ30~80センチメートル。葉は対生し、羽状に裂ける。8~10月、長い花柄の先に淡紫色の頭花を上向きに開く。花冠は、周囲の小花は唇形状に5裂し、中心部の小花は筒状で等しく4裂する。丘陵から山地のススキ草原に生え、北海道から九州に分布する。名は、マツムシの鳴くような環境に生えるからという。本州北部、北海道には葉の裂片の先が鋭くとがる変種エゾマツムシソウが分布する。マツムシソウ属は、総包葉片は革質、花冠は4~5裂し、小総包葉は萼(がく)を包み、コップ状または漏斗(ろうと)状に広がる。世界に約70種、日本に1種分布し、ハナマツムシソウが栽培される。[高橋秀男]

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