マンモン(英語表記)mammon

翻訳|mammon

デジタル大辞泉 「マンモン」の意味・読み・例文・類語

マンモン(mammon)

新約聖書マタイによる福音書」第6章の「汝ら神と富(マンモン)とに兼ねつかふることあたわず」から》悪の源としての富や財貨マモン

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精選版 日本国語大辞典 「マンモン」の意味・読み・例文・類語

マンモン

〘名〙 (mammon)⸨マモン⸩
① 悪の根源と見たてた、富、財宝
② 富と強欲偶像としての財宝の神。〔外来語辞典(1914)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「マンモン」の意味・わかりやすい解説

マンモン
mammon

旧約聖書と新約聖書の間のいわゆる〈中間時代〉のユダヤ教で,不正なやり方で獲得された利益,収賄金,倫理的に疑わしい財産意味する語。元来アラム語であるがその正確な語源は不詳で,一説によれば,語幹amanから派生し,〈人がより頼むもの〉の意とされる。福音書--とくに《ルカによる福音書》--のイエス伝承では,不正に獲得または使用される金ばかりではなく,人間を逆さに縛りつけ,神の招きを拒絶せしめる障害となる財産そのものをも指す(《ルカによる福音書》12:15以下など)。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マンモン」の意味・わかりやすい解説

マンモン
Mammon; Mamōnas

キリスト教用語。地上の富に対するよこしまな欲望人格化されたものをさす。富を意味するアラム語のマーモーナに由来するといわれる。旧約聖書には用例はなく,新約聖書でも『マタイによる福音書』6章 24にイエスの言葉として「神と富 (マンモン) とに兼ね仕えることはできない」とあるほか,イエスの言葉としてのみわずかな用例がみられるだけである。のちのキリスト教文学などでは,人間を堕落させる巨大な富の力の権化として広く用いられている。

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百科事典マイペディア 「マンモン」の意味・わかりやすい解説

マンモン

アラム語に由来する語で,不正な金銭,富の意味。新約聖書では悪しき金銭,召命を妨げる財産の意で用いられる。

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