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ミュロン Myrōn

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ミュロン
Myrōn

前 480~450年頃活躍したギリシアの彫刻家。アッチカ北西のエレウテライ出身。アルゴスの彫刻家アゲラダスの弟子と伝えられる。青銅彫刻を専門とし,激しい運動による肉体の緊張に満ちた一瞬の静止状態を巧みに表現した。古典主義美術の開拓者とされ,『ディスコボロス (円盤投げ) 』 (ローマ国立美術館) と『アテナとマルシアス』 (ローマ,ラテラノ美術館) などの模刻が今日に伝えられているが,古代の文献に傑作とたたえられる『黄金の牝牛像』などの動物像は模刻も現存しない。

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デジタル大辞泉の解説

ミュロン(Myrōn)

古代ギリシャの彫刻家。前5世紀に活躍。激しい運動の一瞬をとらえた「円盤投げ」などの作品で知られる。生没年未詳。ミロン

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百科事典マイペディアの解説

ミュロン

前5世紀のギリシアの彫刻家。アルカイク様式からクラシック様式への過渡期を代表する作家で,青銅彫刻を得意とした。人体の生き生きした運動表現は古代から定評があり,特に《ディスコボロス》は古代彫刻を通じての傑作として知られている。

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世界大百科事典 第2版の解説

ミュロン【Myrōn】

前5世紀のギリシアの彫刻家で青銅彫刻を得意とした。生没年不詳。アッティカ地方エレウテライの出身。古代の文献はミュロンの手になる多くの作品の名を伝えているが,原作はすべて失われており,ローマ時代の模刻像と確実に結びつけることができるのは《ディスコボロス(円盤を投げる人)》(ローマ国立美術館ほか)と《アテナとマルシュアス》(フランクフルト古代彫刻美術館ほか)の二つだけである。前者は,円盤をいままさに投擲(とうてき)しようとする運動選手を表したものであり,後者は,発明した竪笛を捨てる女神アテナとそれを拾おうとする獣人マルシュアスを表した群像である。

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大辞林 第三版の解説

ミュロン【Myrōn】

紀元前五世紀のギリシャの彫刻家。「ディスコボロス(円盤を投げる青年)」など運動の瞬間をとらえた表現にすぐれた。

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世界大百科事典内のミュロンの言及

【ギリシア美術】より

…この時代は一般には前5世紀後半の盛期クラシック(〈崇高な様式〉)と前4世紀の後期クラシック(〈優美な様式〉)とに区別される(この区別と命名はウィンケルマンによる)。盛期クラシックには,ペリクレスのアクロポリス復興計画に基づき,パルテノン,プロピュライア,エレクテイオンなどの壮麗な建物が完成し,彫刻では,フェイディアス,ミュロン,ポリュクレイトスらの巨匠が活躍した。前5世紀末のペロポネソス戦争,前4世紀の絶えまないポリス間の対立・抗争を通じて,人びとの感情・思想はより現実的・人間的になり,宗教的関心もしだいに弱まった。…

※「ミュロン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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