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ムハーシビー al-Muḥāsibī

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ムハーシビー
al-Muḥāsibī

[生]781頃.バスラ
[没]857. バグダード
イスラム神秘主義者。ムハーシビーはあだ名で,ムハーサバ (監視) という言葉に由来している。自己の魂に対する省察を徹底し,煩悩の根源である自我に対して監視を怠らなかったため,このあだ名がつけられた。その神秘思想は,魂の浄化に努め,そのなかに隠れている神的部分を明らかにし,神のうちに生きることを目指すものである。イスラム神秘主義運動におけるバグダード派の中心人物である。

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世界大百科事典 第2版の解説

ムハーシビー【al‐Muḥāsibī】

781‐857
イスラム神秘主義者。バスラに生まれ,バグダードで没。初期イスラム禁欲的神秘主義運動の修行法を整理し理論化し,ジュナイドらの弟子を養成した。彼は自己の体験した法悦境murāqaba(至高の瞑想境)を達成するための霊魂の鍛練浄化の方法を定めた。霊魂の日常の働きを厳しく監視し,神の観照に障害となる邪念の有無を常に審問muḥāsabaしたのでムハーシビーとあだ名された。主著は《霊魂統御法》。【松本 耿郎】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ムハーシビー
むはーしびー
rith b. Asad al-Muhsib
(781―857)

初期のスーフィー(イスラム神秘主義者)。バスラに生まれ、バグダードで活躍しそこで没した。神学を学び、その方法論をスーフィズムに持ち込んだために、保守的なハンバル派から攻撃された。自己の魂を厳しく監視し、不断の「反省」(ムハーサバ)を行ったので、「反省する人」(ムハーシビー)の名がついた。また神のためには、最悪の試練にも喜んで耐えねばならないと唱え、死を真の信仰の試金石とみなした。スーフィーの内面生活の手引として書かれた『霊魂修養法』(キターブ・アルリアーヤ)は、のちにガザーリーやシャージリー教団に影響を与えた。[竹下政孝]

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