メース(読み)めーす(その他表記)mace

翻訳|mace

精選版 日本国語大辞典 「メース」の意味・読み・例文・類語

メース

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] mace )[ 異表記 ] メイス 中国、清代の貨幣単位「銭」の英語名。一両(テール)の一〇分の一。
    1. [初出の実例]「書中、幾両(タイル)幾銭(メース)と云ふことあり」(出典:清英交際始末(1869)〈福沢諭吉凡例)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メース」の意味・わかりやすい解説

メース
めーす
mace

ニクズク(ニクズク科(APG分類:ニクズク科)の常緑高木)の果実からとる香辛料。熟した果実を割ると黒い殻を覆った鮮紅色疎網状の仮種皮が出てくる。この仮種皮を乾燥したものがメースで、殻の中の種子がナツメグである。香味はナツメグに似るが、刺激性も少なく、より甘い上品な感じでヨーロッパではメースのほうが高価に取引される。パウンドケーキミートソース、詰め物、オイスターシチューなどに用いられる。

[齋藤 浩 2018年7月20日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メース」の意味・わかりやすい解説

メース
Mace

1958年から生産されたジェットで推進するアメリカ地対地ミサイル。核頭部をもつ。「マタドール」を改良したもの。メースBは,同じように「マタドール」を改良した中距離の誘導巡航ミサイルであるが,すでに旧式化し,廃棄された。メースBは沖縄に配備されていたが,返還に際し撤去された。

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栄養・生化学辞典 「メース」の解説

メース

 ニクズク科の植物の一つの雌株が作る果実の種皮を乾燥して作るスパイス.ナツメグは種皮を除いた殻の中にある種子を乾燥して作る.

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世界大百科事典(旧版)内のメースの言及

【ニクズク(肉荳蔲)】より

…仮種皮を除いた種子をナツメグnutmegといい,ふつう種皮をむいて石灰液に漬け,乾燥して製品とする。また種子を包む太い網目状の朱肉色の仮種皮がメースmaceで,ともに昔からスパイスおよび薬用として珍重された。樹高10~20mになり,多くは雌雄異株。…

※「メース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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