翻訳|Mogadishu
アフリカ東端にあるソマリアの首都。都市域人口121万(2003)。イタリア風にモガディシオMogadiscioとも呼ばれる。インド洋岸の港湾都市で国際空港をもち,国内のアデン湾岸,エチオピア,ケニアに通じる道路交通の要衝である。大学その他の教育・文化施設も整っている。国内の産物の集散地であり,食品や飲料の加工業も発達している。付近でウラン鉱が発見されている。アラブによって9世紀ころに建設され,12世紀初頭には東アフリカの主要な貿易港となった。16世紀にポルトガルによって一時占領されたが,1871年ザンジバルのスルタンに征服された。92年ザンジバルのスルタンはイタリアに貸与し,1905年イタリアはスルタンから買収してイタリア領ソマリランドの主都とした。第2次世界大戦中イギリスに占領され,50年からソマリアが独立する60年までイタリアの国連信託統治領の主都であった。
執筆者:西野 照太郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
モガジシオともいう。東アフリカ,ソマリアの首都で港市。スワヒリ圏北端に位置し,乳香,没薬(もつやく)(香料,生薬の一種)の産地,インド洋交易の拠点として繁栄。15世紀明の鄭和(ていわ)の艦隊が来訪,16世紀天正(てんしょう)遣欧使節も帰国途上に滞在。ザンジバルの支配をへて19世紀末イタリア領。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
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