ヤギ(山羊)(読み)ヤギ

百科事典マイペディア 「ヤギ(山羊)」の意味・わかりやすい解説

ヤギ(山羊)【ヤギ】

偶蹄(ぐうてい)目ウシ科ヤギ属の哺乳(ほにゅう)類の総称。エーゲ海の諸島(ベゾアール),カフカス,イラン(マーコール)などに分布する数種の野生のノヤギを飼いならしたものといわれる。前7000年ころから家畜として飼われたといわれる。ヒツジ近縁で,反芻(はんすう)胃をもつ点,身体の大きさ,鳴声,繁殖習性,群居性,臆病で無抵抗なこと,飼料の利用性,罹病性など多くの共通点をもつが,角の断面がひょうたん形あるいは四辺形であること,雄はあごひげをもち,尾の下面に悪臭を出す腺をもつ点などで異なる。またヒツジは草を好むが,ヤギはむしろ樹葉を好んで食べる。家畜ヤギは用途によって乳用,毛用,肉用に大別され,乳用種としてはザーネン種,アングロ・ヌビアン種が,毛用種としてはアンゴラヤギカシミアヤギなどが有名。肉用種はあまり品種改良が行われなかったが,最近西アフリカでボアが作出された。
→関連項目家畜

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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