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ヤマビル Haemadipsa zeylanica var. japonica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヤマビル
Haemadipsa zeylanica var. japonica

環形動物門ヒル綱顎ビル目ヤマビル科。体長 3cm内外。体は両端が細い円柱状で,背面に小さないぼ状の突起を多数もつ。体色は黄色みを帯びた褐色で,背面に暗色縦線が3本走る。顎は3個あり,それぞれに 90個近い歯がある。単眼は5対。山地の陰湿地にすみ,ヒトおよび他の哺乳類から吸血するが,吸血量は多く,1回に体重の 10倍もの血を吸うことができる。本州,四国,九州に分布する。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ヤマビル

ミミズの仲間で、体長1・5〜8センチ。湿気の多い山地を好み、5〜10月が活動期。落ち葉などの下に隠れ、吸盤を使ってシャクトリムシのように素早く移動し、吸いつく。ヒルが出す物質ヒルジンには、痛みをまひさせ、血液凝固を妨げる作用があり、血を吸われてもほとんど気が付かず、数時間は血が止まらない。

(2007-11-22 朝日新聞 朝刊 秋田全県 2地方)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヤマビル
やまびる / 山蛭
[学]Haemadipsa zeylanica japonica

環形動物門ヒル綱顎(あご)ビル目ヤマビル科に属する亜陸生動物。本州、四国、九州に分布し、山麓(さんろく)や谷間の湿地にすむ。体は長さ2、3センチメートルの円柱形で、背面には多くのいぼ状の突起があり、腹面は扁平(へんぺい)、黄褐色の地肌の背面に黒い3本の縦縞(たてじま)がある。各体節は1~5体環からなっている。単眼は5対で、第2、第3、第4、第5、第8体環上にある。皮膚の感覚器で、ヒトや獣類の呼気を感じ取り、シャクトリムシ状の前進運動で移動する。前方吸盤の口には3個のあごがあり、おのおのが約90個の歯をもっている。このあごで傷をつけ、ヒトや哺乳(ほにゅう)類の血を吸う。雌雄同体で、吸血したのち、交尾し、産卵する。幼生は卵嚢(らんのう)内で育つ。農薬には弱い。
 この亜種は、アメリカのホイットマンが1886年にH. japonicaとして報告したものであるが、その後アメリカのモーレJ. P. Mooreが1927年にスリランカ産のヘマジプサ・ゼイラニカH. zeylanicaの一亜種としたものである。本種はH. zeylanicaより体が大きいこと、背面の3本の縦縞が明瞭(めいりょう)なことで区別される。[今島 実]

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