コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ユクスキュル Jakob Johann Uexküll

デジタル大辞泉の解説

ユクスキュル(Jakob Johann Uexküll)

[1864~1944]ドイツ理論生物学者。人間中心の見方を排し、動物には生活主体として知覚し働きかける特有の環境世界があると説き、生物行動学への道を開いた。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

ユクスキュル【Jakob Johann (Baron von) Uexküll】

1864‐1944
動物行動学の先駆的研究家,理論生物学者。由緒ある貴族の末裔としてエストニアのグート・ケブラスで生まれた。ドルパト(現,タルトゥ)大学で動物学を学び,次いでハイデルベルク大学のキューネW.Kühneに師事し,比較生理学的研究に没頭。かたわらR.W.ブンゼンリルケ,H.S.チェンバレンなど著名人と親しく交わった。1926年にはハンブルク大学の環境世界研究所に名誉教授として招かれ,研究と指導にあたった。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

ユクスキュル【Jakob Johann von Uexküll】

1864~1944) ドイツの動物学者。環境世界理論を提唱してシェーラーらに影響を与え、哲学的人間学の成立を促した。著「理論生物学」「動物の環境世界と内的世界」など。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ユクスキュル
ゆくすきゅる
Jakob Johann von Uexkll
(1864―1944)

ドイツの理論生物学者。ドルパット大学で動物学を学び、ハイデルベルク大学のキューネWilhelm Friedrich Khne(1837―1900)のもとで比較生理学を研究したのち、1926年にハンブルク大学の環境世界研究所に名誉教授として迎えられるまで、大学とは関係のない自由な研究生活を送り、人間中心主義を排して動物の行動を客観的に観察・記述する新しい生物行動学への道を開いた。主体としての動物と、それが知覚し作用する環境との関係を「機能環」として表現し、それらがさらに広い自然全体のなかでその動物の種特有の環境世界Umweltをつくることを説いた彼の環境世界論は、自然の「計画性」を前提としている点で、現代のシステム分析の先駆的構想といわれる。[室伏靖子]
『J・J・ユクスキュル、G・クリサート著、日高敏隆他訳『生物から見た世界』(1973・思索社/岩波文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

367日誕生日大事典の解説

ユクスキュル

生年月日:1864年9月8日
ドイツの動物学者
1944年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典内のユクスキュルの言及

【環境】より

…たとえば同じ部屋にいる大人と子ども,犬や猫,カとかハエなどは,それぞれ,生き方も関心も,知覚能力なども異なるので,それぞれの環境内容にも違いが生じる。 このような主体別環境の出現とその研究意義とを初めて例証した学者は,J.J.ユクスキュルであった。彼は主体的環境をUmweltと呼んで所有の環境基盤Umgebungから区別し,〈環境研究の最初の課題は,ある動物を取り巻く諸特徴から,その動物が知覚している環境の特徴を見つけだして,その動物独自の固有環境を構成することである〉と述べて,主体別環境研究の基礎を示した。…

※「ユクスキュル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

ユクスキュルの関連キーワードオルテガ・イ・ガセットフランク ティース生得的解発機構哲学的人間学シェーラーリリーサープレスナー生命記号論日高敏隆生年月日人間学

今日のキーワード

偽計業務妨害罪

虚偽の風説を流布し,または偽計を用いて人の業務を妨害する罪 (刑法 233) 。流布とは,犯人自身が公然と文書,口頭で伝達するほか,口伝えに噂として流す行為も含む。偽計とは人を欺罔,誘惑し,あるいは人...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android