ヨードホルム(英語表記)iodoform

  • 〈ドイツ〉Jodoform

翻訳|iodoform

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

トリヨードメタン。化学式 CHI3 。融点 120℃。特別な臭気のある黄色粉末。水にはごくわずかに溶け,アルコール,エーテルに可溶。創傷面の消毒に用いられたことがある。エチルアルコール,アセトンなどにアルカリ水溶液を加え,さらにヨウ素 (またはヨウ化カリウムと酸化剤) を加えるとヨードホルムの黄色沈殿を生じる。エチルアルコール,アセトンなどの CH3CH(OH)-,CH3CO- を検出するヨードホルム反応は,この反応を利用している。

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百科事典マイペディアの解説

化学式はCHI3。特有のがある黄色の結晶。融点119℃。水に不溶,エタノール可溶。光,熱,アルカリにより分解。分解して発生するヨウ素殺菌作用を示すため,外傷の防腐剤として使用。エタノールまたはアセトンにヨウ素とアルカリを作用させるなどの方法でつくる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (Jodoform) 黄色の板状結晶。化学式 CHI3 傷に塗ると殺菌作用があるため、かつては外用に供されたが、極めて著しい臭気があるため現在ではあまり用いられない。
※恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉一二「小鼻の辺に怪き腫出の沃度保爾母(ヨードホルム)臭い大年増」

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化学辞典 第2版の解説

triiodomethane.CHI3(393.76).ヨウ化アルカリの含水アルコールまたはアセトン溶液を電気分解するか,アセトンにアルカリとヨウ素を作用させると得られる.特異の臭気をもつ黄色の板状晶.融点119 ℃.4.008.水,ベンゼンに不溶,有機溶媒に可溶.上記の合成反応はヨードホルム反応とよばれ,アルコールやアセトンの検出に用いられる.創傷の防腐剤として外用されていた殺菌・消毒剤.劇薬.LD50 630 mg/kg(マウス,皮下).[CAS 75-47-8]

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