ラロトンガ島(読み)ラロトンガトウ(英語表記)Rarotonga

翻訳|Rarotonga

デジタル大辞泉 「ラロトンガ島」の意味・読み・例文・類語

ラロトンガ‐とう〔‐タウ〕【ラロトンガ島】

Rarotonga南太平洋クック諸島の主島。火山島で、最高峰はテマンガ山(標高653メートル)。白い砂浜やサンゴ礁に囲まれ、海岸保養地として人気がある。首都北岸アバルア

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラロトンガ島」の意味・わかりやすい解説

ラロトンガ島
ラロトンガとう
Rarotonga

南太平洋,クック諸島の南部にある同国最大の島。ニュージーランド北東約 3400kmに位置する。火山性の島で,最高点はテ・マンガ山の 652m。山がちな島の中心を取り囲むのは,サンゴ礁でできた平地で,古代に堆積物を伴って隆起した。また現在の島全体もサンゴ礁に囲まれている。
西暦 800年頃にはポリネシア人が居住していたとみられ,首都アバルア東方の谷筋にはマラエ maraeと呼ばれる宗教儀式を行なうための集会場が残されている。海岸沿いに島を一周する舗装道路「アラ・タプ」Ara Tapuと,さらに内陸を一周する古来の道「アラ・メチュア」Ara Metuaがある。ラロトンガ島には 1789年にイギリス海軍の輸送帆船『バウンティ』HMS Bountyの反乱者(→バウンティ号の反乱)が訪れており,また 1823年にはロンドン伝道会 London Missionary Societyの宣教師ジョン・ウィリアムズが島に到着し,キリスト教布教を開始した。
島の経済は柑橘類,パイナップルココナッツ,バナナの栽培や軽工業に支えられている。観光業も主要な産業で,アバルア西方のラロトンガ国際空港は多くの外国人観光客を受け入れている。アバルアにはかつて船舶寄港に適した場所がなかったため,船を沖合いに停泊させて荷物はしけで運搬していたが,空港近くにつくられたアバチウ港は浚渫により大型船の入港が可能である。中等教育機関のテレオラ・カレッジ Tereora College,職業訓練や看護教育なども行なうクック諸島高等研修所 Cook Islands Tertiary Training Instituteおよび病院がある。面積 67.1km2人口 1万572(2011)。

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改訂新版 世界大百科事典 「ラロトンガ島」の意味・わかりやすい解説

ラロトンガ[島]
Rarotonga Island

南太平洋,ポリネシア島国であるクック諸島の主島で,首都アバルアはこの島にある。面積67km2,人口1万2188(2001)。火山島で最高点は652m,周囲はサンゴ礁に囲まれているため,大型の船は入港できない。海洋性熱帯気候で,年平均気温24℃,年平均降水量2000mm。内陸部は急峻な火山で熱帯樹林に覆われ,木材が豊富である。人々は河川はんらんなどによって土地が肥沃となった海岸部に住む。かつてのタヒチからニュージーランドへのポリネシア人の移動の中継地として,数多くの神話,伝説がある。1985年南太平洋非核地帯条約(ラロトンガ条約)は,この地で結ばれた。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラロトンガ島」の意味・わかりやすい解説

ラロトンガ島
らろとんがとう
Rarotonga

南太平洋、ポリネシア、クック諸島の主島で、首都アバルアAvaruaがある。面積67平方キロメートル、人口9678(1986)、1万3007(2016センサス)。火山島で、最高点はテ・マンガ火山(652メートル)。住民はポリネシア系。おもな輸出品はコプラ、オレンジジュース。島の南と西に顕著なラグーン(潟(せき)湖)や、東の白砂海岸ムリ・ビーチ、北はヤシの並木がある港町アバルアなど、美しい風景に恵まれ、観光地として発展している。

[浅黄谷剛寛]

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