リッピ[父子](読み)リッピ

百科事典マイペディア「リッピ[父子]」の解説

リッピ[父子]【リッピ】

イタリア・ルネサンス期の画家父子。父フラ・フィリッポ・リッピFra Filippo Lippi〔1406ころ-1469〕は,フィレンツェに生まれ,ロレンツォモナコに師事したという。初めゴシック的作風であったが,のちフラ・アンジェリコマサッチョの影響を受け,力強い造形と洗練された色彩によって宗教的主題を世俗画風に描く独自の画境を開いた。弟子にボッティチェリがいる。代表作に,多くの〈聖母子像〉やプラト聖堂壁画(《ヘロデの宴》ほか,1452年―1564年)がある。聖職者であったが,奔放な性格から詐欺事件を起こしたり,特認を得て修道女ルクレツィアと結婚しフィリピーノをもうけるなど逸話が多い。フィリッピーノ・リッピFilippino Lippi〔1457ころ-1504〕は,ボッティチェリに師事し,流動的な描線と明るい色彩を用いて,情緒的表現を得意としたが,晩年にはマニエリスムの傾向を帯びた。マサッチョの跡を受けてブランカッチ礼拝堂壁画の《ペテロ伝》を完成させるなど多くの作品がある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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