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ルクレティウス ルクレティウス Titus Lucretius Carus

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デジタル大辞泉の解説

ルクレティウス(Titus Lucretius Carus)

[前94ころ~前55ころ]ローマの哲学詩人。エピクロス原子論に基づく哲学詩「物の本質について」により、唯物論的世界観を叙述した。

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百科事典マイペディアの解説

ルクレティウス

ローマの詩人哲学者。著書《自然について(物の本性について)》は,エピクロス原子論に基づいて自然と文化のあらゆる現象,宇宙の生成から人事万般までが歌われた長編詩。

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世界大百科事典 第2版の解説

ルクレティウス【Titus Lucretius Carus】

前94ころ‐前55ころ
ローマの詩人哲学者。伝記的事実はほとんど不明だが,媚薬をたしなみ,自殺したともいわれている。エピクロスを神のように尊敬した彼は,その原子論を内容とした全6巻からなる大長編詩《デ・レルム・ナトゥラ(自然について)》を唯一の著作として残した。その詩は詩としてもすばらしい傑作だが,その表題は直接,散逸したエピクロスの代表作《ペリ・フュセオス(自然について)》に由来するものと考えられる。ギリシア語フュシスラテン語に置きかえて〈レルム・ナトゥラrerum natura〉としたわけだが,この語句の意味についてはベイリーC.Baileyの適切な注意がある。

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大辞林 第三版の解説

ルクレティウス【Titus Lucretius Carus】

前94頃~前55頃) ローマの哲学詩人。エピクロスの原子論的自然観をテーマとした六巻の哲学詩「物の本質について」が唯一の作品。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ルクレティウス
るくれてぃうす
Titus Lucretius Carus
(前94?―前55?)

ローマの哲学的詩人。ただ一つの作品『物の本質について』De Rerum Natura6巻、7415行は、ギリシアの哲学者エピクロスの原子論的唯物論を叙事詩の形式に歌い上げたものである。自然の科学的理解によって、宗教からの解放と死の恐怖の克服を目ざした啓蒙(けいもう)的作品で、その解明の対象は、宇宙の原理、人間の霊魂と精神現象、天体・生物・人類および文明の発生、天変地異などのすべてに及ぶ。詩としては、比喩(ひゆ)的説明の美しい、空想の豊かな傑作であり、やや古風で技巧的と評されてはいるが、ウェルギリウスに並ぶラテン叙事詩の古典とされる。生涯についてはほとんど不明である。[田中享英]

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世界大百科事典内のルクレティウスの言及

【原子論】より

…プラトン,アリストテレスはともにデモクリトスを厳しく批判している。したがって,古代世界のなかで,デモクリトスの原子論を継承したのは,快楽主義者として知られるエピクロスと,そのエピクロス礼賛の頌歌を書いたローマの詩人ルクレティウスを除くと,ほとんど皆無だったといえる。 15世紀のルネサンスの波とともに,異教的なものの復活の時代が訪れた。…

【詩】より

… アレクサンドリア時代には短詩のカリマコス,牧歌のテオクリトス,叙事詩のアポロニオスらが出るが,これらの詩人の作品はすでに書かれ読まれるものとなっている。このアレクサンドリア詩の影響下に,古代ローマのいわゆるラテン詩が始まり,前1世紀にまずルクレティウス,カトゥルスが,ついで叙事詩人ウェルギリウス,抒情詩人ホラティウスが現れる。ウェルギリウスの《アエネーイス》はトロイアの落城後生き残った英雄が各地をさまよった末,イタリアにローマを建国する物語だが,題材には伝承を取り入れながらも一人の詩人の創作として構想され,書き下ろされたものである。…

【叙事詩】より

… その後,古代ギリシアにおいて叙事詩の伝統はあまり強力に受けつがれず,前記の二大詩人のあと消滅したにひとしいが,しかしギリシアで形成されたこの文学ジャンルは,やがてローマ文学を豊かにする重要な糧となる。ルクレティウスの哲学詩は,ただ叙事詩的な詩的ディスクールを活用しているということだけでなく,世界や自然の原理と構造に関する想像を詩的に繰り広げてゆくその本質において,広義の叙事詩の範疇に組み入れられる。また,ローマ人の理想的な英雄の勇壮かつ高潔な行動を歌ったウェルギリウスは,ホメロスのあとを受けて,叙事詩の強力な範型を創造した名として逸することができない。…

【ラテン文学】より

…以後のローマの詩は,カトゥルスの影響を抜きにしては考えられない。同じころ,ルクレティウスはエピクロスの教えを叙事詩の形式で情熱的に歌った未完の教訓詩《事物の本性について(自然について)》を残した。超俗の賢者エピクロスの思想は国家や政治に絶望した人々の心をとらえて流行していたから,ルクレティウスもまた時代の子であった。…

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