ルビジウム(英語表記)rubidium

翻訳|rubidium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ルビジウム
rubidium

元素記号 Rb ,原子番号 37,原子量 85.4678。周期表1族,アルカリ金属の1つで,イオン化エネルギーが小さく,1価の陽イオンになりやすい。主要鉱物はリシア雲母トリフィル石,黝輝石などで,地殻に広く分布する。平均含有量 90ppm,海水中の存在量 0.12 mg/l 。 1861年 R.ブンゼンと G.キルヒホフによりリシア雲母中から分光分析法により発見された。単体カリウムに似た銀白色金属で,融点 38.5℃,比重 1.53。非常に活性で,水を激しく分解して水素を発生する。液体アンモニアに溶け,アミドを生じ,水銀とはアマルガムを形成する。用途は広くなく,光電池の製造に利用される程度である。

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百科事典マイペディアの解説

ルビジウム

元素記号はRb。原子番号37,原子量85.4678。融点38.89℃,沸点688℃。アルカリ金属元素の一つ。1860年ブンゼン,キルヒホフが発見。灰白色のやわらかい金属。化学的性質はカリウムによく似る。炎色反応は深赤色。天然には他のアルカリ金属に伴ってわずかではあるが広く産する。

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世界大百科事典 第2版の解説

ルビジウム【rubidium】

周期表元素記号=Rb 原子番号=37原子量=85.4678±3地殻中の存在度=90ppm(21位)安定核種存在比 85Rb=72.15%,87Rb=27.85%融点=38.89℃ 沸点=688℃固体の比重=1.53(20℃)液体の比重=1.475(39℃)電子配置=[Kr]5s1 おもな酸化数=I周期表第I族に属するアルカリ金属元素の一つ。1861年R.W.E.ブンゼンとG.R.キルヒホフが,鱗雲母から抽出したアルカリ金属塩化白金酸塩中に発光スペクトルによって発見,このスペクトル輝線が暗赤色であったので,ラテン語rubidus(赤色の)にちなんで命名された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ルビジウム
るびじうむ
rubidium

周期表第1族に属し、アルカリ金属元素の一つ。1861年、ドイツのキルヒホッフとブンゼンは、紅雲母(うんも)試料の発光スペクトルを観測中、暗赤色領域に新しいスペクトル線を発見し、このスペクトルを示す新元素に、暗赤色を意味するラテン語rubidusにちなんでルビジウムの名を与えた。その後ブンゼンは、塩化物の融解電解によって金属単体を得ることに成功している。地殻中に少量ずつ広く分布しているが、ルビジウムの鉱石といったものはなく、紅雲母、長石、カーナル石などのカリウム鉱中にセシウムとともに存在する。無水塩化ルビジウムを真空中でカルシウムによって熱還元する方法や、アジ化物の熱分解などの方法によって製造される。銀白色の軟らかい金属で、化学的性質はカリウムに似ているが、それよりは激しい。乾いた空気または酸素中では常温でも激しく反応し、超酸化物KO2を与える。水、アルコールとは水素を放って激しく反応する。合金としての重要な用途はなく、光電池の製造に少量利用される程度である。

[鳥居泰男]


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精選版 日本国語大辞典の解説

ルビジウム

〘名〙 (Rubidium) 第三七番元素。元素記号 Rb 原子量八五・四六七八。アルカリ金属の一つ。他のアルカリ金属に伴ってひろく産出する。炎色反応で示す赤い色から命名された。銀白色の軟らかい金属。きわめて活性が高い。

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化学辞典 第2版の解説

ルビジウム
ルビジウム
rubidium

Rb.原子番号37の元素.電子配置1s22s22p63s23p63d104s24p65s1の周期表1族アルカリ金属元素.原子量85.47.1種類の安定同位体と14種類の放射性同位体がある.天然には,非放射性の85Rb(72.165%)と放射性の87Rb(27.835%)が存在する.1861年R.W.E. Bunsen(ブンゼン)とG.R. Kirchhoffが分光分析により発見した.
天然には,紅雲母(リチア雲母,鱗雲母)などの鉱石や鉱泉中に少量見いだされる.地殻中の存在度32 ppm.金属は塩化ルビジウムを真空中でカルシウムと熱し,還元すると得られる.銀白色の軟らかい金属.体心立方格子構造.格子定数a = 0.562 nm.金属結合半径2.47 Å.密度1.53 g cm-3(20 ℃).融点38.89 ℃,沸点688 ℃.第一イオン化エネルギー4.176 eV.炎色反応は紅紫色で,元素名は,その色を示すラテン語rubidusに由来する.化学的性質はカルシウムに似ているが,より活性が高い.空気中でただちに酸化されて表面がくもるが,高温では超酸化物RbO2を生じる.水素,ハロゲンと直接化合する.水とはげしく反応して水素と水酸化物を生じる.水銀とアマルガムをつくり,ほかのアルカリ金属とは固溶体をつくる.化合物中ではつねに酸化数1の陽イオンとして存在する.塩はカリウム塩と同形で,水に対する溶解性も類似している.
真空管のゲッターや光電池に用いられる.また,87Rbはβ崩壊して87Srになるが,その半減期が4.8×1010 y と長いので,107 y よりも古い岩石の年代測定に利用される(ルビジウム-ストロンチウム年代測定法).ルビジウム塩はガラスや陶磁器の製造原料に用いられる.[CAS 7440-17-7]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報