ロム

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ロム
ROM; read-only memory

リードオンリーメモリコンピュータ記憶装置 (メモリ) の一種で,読み出し専用記憶装置のことである。読み出し専用のロムに対して読み書き可能なメモリをラム RAMという。変更する必要がなく,また電源を切っても消えては困る常用ルーチンやデータを記憶するのに使う。製造の段階でマスクにより記憶を固定するものを狭義の ROMまたはマスク ROMといい,使用者が書込むものを PROM(Programmable ROM)という。書込みの仕方により,記憶の消去ができないものと,紫外線照射によって消去できるものとがある (→EPROM ) 。また書込みがラム RAMほど容易でないが,高電圧を使ったり時間をかけたりすれば書込みができるものを EAROM(Electronically Alterable ROM)といい,書込みの頻度が少ない場合に使う。すべて半導体を用い,多くのものはダイオードゲートの集積回路で,導通があっては困る部分は電圧をかけて焼切ることによって記憶をつくる。

ロム
Rom

インド,中近東,ヨーロッパ,アメリカ合衆国などに住む少数民族。複数形ではロマ Roma。ジプシー Gypsy; Gipsyとも呼ばれ,その語源はエジプシャン(Egyptian,エジプト人)であるといわれる。ほかに国ごとにツィゴイネル(ドイツ),ボヘミアン(フランス),ジターノ(スペイン)など種々の呼称があるが,みずからはロム(「人間」の意)と称している。最盛期(14~15世紀)には相当数の人口があったとされるが,1998年現在のヨーロッパにおける人口は,およそ 800万~900万人と推定される。しかし確定的な統計はない。彼らはみずからを地域別に三つの集団に分けている。(1) カルデラシュ 最も多数で,バルカン半島と中央ヨーロッパに居住。(2) ジターノ イベリア半島,北アフリカ,南フランスに居住。(3) マヌーシュないしシンティ フランスからドイツにかけて居住。ジプシーの起源地は,言語(→ロマニー語)や風俗習慣からみてインド北西部であるとされ,9~10世紀頃に西へと移動し始め,波状的にバルカン半島を経てヨーロッパに入ったと考えられる。歴史的に「流浪の民」と呼ばれてきたが,これはしばしば迫害や追放によって強制的に助長されたものであった。今日,東ヨーロッパでは定着化もみられるが,西ヨーロッパでは移動生活が続いている。閉鎖的で独自の生活様式と集団をもち,音楽(→ロマ音楽)や舞踊(→フラメンコ)に優れる。伝統的な職業には,音曲師,鍛冶屋,占い師のほか手工芸品製造など。信仰は多神教的である。

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世界大百科事典内のロムの言及

【ジプシー】より

…ヨーロッパを主として,日本など一部の国を除く世界各国に散在している少数民族を指す他称(英語)。ジプシー自身は,自分たちのことをロムromとかロマroma(複数形),あるいはロマニチェルromanichelなどといっている。これらは彼らの言葉で〈人間〉を意味し,軽蔑的なニュアンスがまったくないから,最近ではジプシーのことをロマとか,ロマニーRomany,彼らの言葉をロマニー語と呼ぶことが多くなっている。…

【記憶装置】より


[リードオンリーメモリー]
 記憶媒体としては,書換え可能なものだけでなく,一度記憶した内容を書き換えることができない,読出し専用のものもある。単にROM(ロム,リードオンリーメモリー)というときは,通常,読出し専用の半導体メモリーを意味する。光記憶媒体であるCD-ROMやDVD-ROMも読出し専用なので,名前にROMがついている。…

※「ロム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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