ローレンス(Ernest Orlando Lawrence)(読み)ろーれんす(英語表記)Ernest Orlando Lawrence

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ローレンス(Ernest Orlando Lawrence)
ろーれんす
Ernest Orlando Lawrence
(1901―1958)

アメリカの実験物理学者、サイクロトロンの発明、開発者。サウス・ダコタ州カントンに生まれる。医学を志したが、1925年エール大学で物理学の学位取得。その後、同大学助教授(1927)、カリフォルニア大学準教授(1928)、教授(1930)となる。1936年同大学放射線研究所所長。非凡な才能を発揮、リビングストンMilton Stanley Livingston(1905―1986)らの協力を得てサイクロトロンを発明、コッククロフト‐ウォルトンの実験を再確認して(1932)以来、装置の改良、開発に努め、ベバトロンなどの巨大加速器の開発、建設を行い、原子核素粒子に関する膨大な研究成果をもたらした。これらの業績により1939年ノーベル物理学賞を受ける。第二次世界大戦中は、原子爆弾に使用するウラン235の電磁的分離方式を主張、原爆製造(マンハッタン計画)の決定的推進者となっただけでなく、原爆の対日投下の政府決定に参画、さらに戦後は、「水爆の父」E・テラー左袒(さたん)し水素爆弾製造の推進者ともなった。1958年8月27日カリフォルニア州パロアルトで死去。原子番号103の超ウラン元素ローレンシウムは彼の名にちなんで命名されている。1951年(昭和26)、1955年に来日した。

[大友詔雄 2018年12月13日]

『N・P・デイビス著、菊池正士訳『ローレンスとオッペンハイマー その乖離の軌跡』(1971・タイムライフ・インターナショナル)』『M・S・リヴィングストン著、山口嘉夫・山田作衛訳『加速器の歴史』(1972・みすず書房)』『中村誠太郎・小沼通二編『ノーベル賞講演 物理学 第6巻』(1978・講談社)』

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