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三冊子 さんぞうし

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三冊子
さんぞうし

江戸時代中期の俳諧論書。服部土芳著。3冊。元禄末年頃成立。『白冊子』『赤冊子』『忘水』 (黒冊子ともいう) の3部から成る。『白冊子』には連歌,俳諧の起源から西山宗因を経て芭蕉にいたり俳諧に誠を得たこと,詩,歌,連,俳の関係,式法のことなど,『赤冊子』には不易流行,俳諧の誠をせめて私意を去る法,「かるみ」についての総説,門人の句に対する芭蕉評,芭蕉発句 70句余の推敲過程,芭蕉付句約 40句の解説など,『忘水』には俳諧俳席の心得など断片的雑録風の記事を収める。

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デジタル大辞泉の解説

さんぞうし〔サンザウシ〕【三冊子】

江戸中期の俳論書。3冊。服部土芳(はっとりとほう)著。元禄15年(1702)成立、安永5年(1776)刊。「白冊子」「赤冊子」「忘れ水(黒冊子)」の3部からなり、蕉風を忠実かつ体系的に伝えようとしたもの。

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百科事典マイペディアの解説

三冊子【さんぞうし】

江戸中期の俳論集。土芳著。土芳の没後40余年を経て1776年高桑闌更により刊行された。〈白さうし〉〈赤さうし〉〈黒さうし(忘れ水)〉の3部よりなる。3巻3冊。芭蕉と土芳自身の俳論を伝える。

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世界大百科事典 第2版の解説

さんぞうし【三冊子】

江戸中期の俳諧論書。蕉門の俳人,服部土芳の遺著《白さうし》《赤さうし》《忘れ水》の総称。1702‐03年(元禄15‐16)に成り,1776年(安永5)に闌更の序を付して伊賀の内神屋三四郎などから刊行された。ただし,刊本は《忘れ水》を《黒さうし》と改題している。今日,土芳の稿本は伝存せず,その転写本がテキストとして用いられる。《白さうし》は蕉風俳諧の歴史的・本質的考察,ならびに準拠すべき式目作法の論。

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大辞林 第三版の解説

さんぞうし【三冊子】

俳諧論書。三冊。1702年成立、1776年刊。服部土芳とほう著。「白冊子」「赤冊子」「忘水わすれみず(黒冊子)」の三部から成る。俳諧の起源・式法や俳諧作者の心構え、また、不易・流行・軽み・付合論などを論ずる。「去来抄」とともに、芭蕉晩年の俳諧観・芸術観を知るうえで重要。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三冊子
さんぞうし

土芳(とほう)の俳諧(はいかい)論書。土芳晩年の1703年(元禄16)ごろ成立。『白冊子』『赤冊子』『忘れ水』の3部からなり、そのうち『忘れ水』は刊行の際『黒冊子』と改められている。土芳没後46年後の1776年(安永5)に闌更(らんこう)の序を添えて上梓(じょうし)された。土芳の自筆本は今日伝わらない。内容はまず『白冊子』に、連歌・俳諧の起源、芭蕉(ばしょう)俳諧の史的意義、俳諧の特質や式法など29項目にわたって説き、ついで『赤冊子』では、不易流行(ふえきりゅうこう)論、風雅の誠(まこと)説、軽みの俳風の問題など、蕉風俳諧の根本問題について論じ、また芭蕉の発句約70句の推敲(すいこう)過程の説明、門人の句に対する芭蕉の評、芭蕉の付合(つけあい)約40についての解説などを収め、『忘れ水』においては、芭蕉の言行、俳席の心得、色紙短冊のしたため方など、70項目の多方面にわたって備忘録風の教えを記録している。
 本書は梅翁編の『俳諧無言抄(むごんしょう)』(1674刊)などに倣い、総合的な俳諧作法書を意図して書かれたものであろうが、伊賀蕉門の中心として終生芭蕉に師事した、篤実な土芳の述作であるだけに、随所に芭蕉の遺語・遺教が引かれ、また蕉風の真髄に触れた論理的な記述がなされており、芭蕉の俳諧観を知るうえに、『去来抄』と並ぶ貴重な論書である。[堀切 實]
『能勢朝次著『三冊子評釈』(1954・三省堂/『能勢朝次著作集10』1981・思文閣出版に再録) ▽南信一著『三冊子総釈』(1964・風間書房) ▽栗山理一他校注・訳『日本古典文学全集51 連歌論集・能楽論集・俳論集』(1973・小学館)』

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