1893年(明治26)12月28日、大阪市中央区北久太郎町に設立された株式会社組織の取引所。当初は株式会社大阪糸(し)・棉(めん)・木綿(もめん)取引所と称したが、1901年(明治34)12月、株式会社大阪三品取引所と改称した。三品とは、綿花、綿糸、綿布の3商品をいう。当初の銘柄売買による長期取引(糴売買(てきばいばい)といった)は買占めの弊害があったので、改称時から格付清算取引(標準売買=標準品で取引し、受渡しは格付表を用いて代用品を提供できる取引)と板寄せ式競売買(いたよせしききょうばいばい)(多数の売り手・買い手が集まり、最高買値と最低売値を優先させて値段が合致すれば取引が成立する)によることとした。1927年(昭和2)に綿花部、1933年に人絹部を設けた。第二次世界大戦のため休業したが、1951年(昭和26)に商品取引所法(現、商品先物取引法)に基づく取引所として再開された。その後、1984年に大阪化学繊維取引所(1950年設立)と統合して大阪繊維取引所となり、さらに1997年(平成9)に神戸ゴム取引所(1952年設立)と統合して大阪商品取引所となった。2007年(平成19)には中部商品取引所と統合して中部大阪商品取引所となり、その大阪取引センターとしてゴム、天然ゴム、アルミニウム、ニッケル、石油等の先物取引を行っていたが、2011年1月に同取引所は解散した。
[森本三男]
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…大阪市東区北久太郎町にある商品取引所。略して〈三品〉ということが多く,三品取引所ともいう。大阪は,江戸時代すでに近郊産出の綿花から綿糸,綿布の製品に至る綿関係の集散地だったが,明治年間に入って近代綿紡績業が発展するとともに,その原料綿花の多くを輸入に依存するようになった。…
※「三品取引所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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