日本大百科全書(ニッポニカ) 「上峰」の意味・わかりやすい解説
上峰(町)
かみみね
佐賀県東部、三養基郡(みやきぐん)にある町。1989年(平成1)町制施行。町域は細長く、北の脊振(せふり)山地から南は筑後(ちくご)川の旧河道近くに及ぶ。山地南側には洪積層の低丘陵、台地が舌状に延び、国道34号やJR長崎本線、長崎自動車道がそれを東西に横切る。南の沖積低地には圃場(ほじょう)整備された水田地帯が広がり、環濠(かんごう)集落もある。久留米(くるめ)(福岡県)、鳥栖(とす)(佐賀県)両市に近く、国道付近には工業、住宅団地の開発が目だち、佐賀東部中核工業団地が形成され、二塚山遺跡(ふたつかやまいせき)などの発掘調査も進む。『肥前国風土記(ひぜんのくにふどき)』の米多郷(めたごう)の地とされ、米多国造都紀女加王(くにのみやつこつきめかおう)墓や、目達原古墳群(めたばるこふんぐん)などがある。県指定重要無形民俗文化財の米多浮立(ふりゅう)は代表的民俗芸能。面積12.80平方キロメートル(境界一部未定)、人口9286(2020)。
[川崎 茂]
『『上峰村史』(1979・上峰村)』