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乳児下痢症 にゅうじげりしょうinfantile diarrhea

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

乳児下痢症
にゅうじげりしょう
infantile diarrhea

重症になりやすい乳児下痢に対して特につけられた名称。広範で,いろいろの場合があり,成人の場合よりは,はるかに全身状態,特に栄養状態に与える影響が大きい。軽症の場合は不消化便の排出だけであるが,重くなると嘔吐,不機嫌を示し,さらに脱水状態を示すようになる。原因としては,(1) 栄養失調,(2) 病原性大腸菌ブドウ球菌などの腸管内感染,(3) 細菌性,ウイルス性の肺炎,中耳炎,鼻咽頭炎などの腸管外感染症,(4) 温度,湿度の影響,(5) ストレス,アレルギーなどの内的な素因などが考えられる。治療には,原因の除去とともに,ことに脱水状態や電解質平衡に対する配慮が必要となる。

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百科事典マイペディアの解説

乳児下痢症【にゅうじげりしょう】

消化不良

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栄養・生化学辞典の解説

乳児下痢症

 牛乳が原因で起こる乳児の下痢.アレルギーによるもの,感染症によるものなどがある.

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世界大百科事典 第2版の解説

にゅうじげりしょう【乳児下痢症 infantile diarrhea】

2歳くらいまでの乳幼児がかかる下痢症。かつては消化不良症の名で呼ばれた。細菌やウイルスの感染による腸炎,消化酵素の活性低下,ミルクアレルギーなど,種々の原因によって起こる。下痢が続くと体液が失われて脱水症となり,さらに重症になると意識障害や痙攣(けいれん)などの症状を呈するようになる。このような状態になったものを,消化不良性中毒症あるいは重症乳児下痢症という。治療にあたっては原因を探し,原因に対する治療を行うとともに,脱水症には輸液を行い,腸に対する負担を軽減するための食事療法を行う。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

乳児下痢症
にゅうじげりしょう

乳児の罹患(りかん)する下痢疾患をいい、かつては消化不良症に含まれていたが、他の時期の下痢症と異なり、胃腸症状にとどまらず脱水症状が進展し、重症の下痢症(消化不良性中毒症ともいう)に至ることがあるので注意を要する。
 原因としては、腸管内感染がもっとも多くみられ、多数の細菌やウイルスによっておこり、感染性下痢症ともよばれる。以前、冬期下痢症として白色便性下痢症(白痢)または仮性小児コレラといわれた下痢症があったが、これは1973年に病原ウイルスが分離され、その後、確認されるとともにロタウイルスrotavirusとよばれるようになった。このほか、腸管外感染、アレルギー、不適当な授乳あるいは離乳食投与なども原因となる。
 症状は、下痢および脱水症の程度によって軽症、中等症、重症に分けられるが、軽症のうちに、経口的に水分を補給し脱水症に至らないようにすることが重要である。
 治療としては、症状の程度に応じて速やかに水分および電解質を経口的に補液するか、輸液を適切に行う必要がある。[山口規容子]

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世界大百科事典内の乳児下痢症の言及

【消化不良】より

…したがって昔は,乳幼児の下痢は食物の消化が十分に行われないために起こるという考え方が中心となっており,乳幼児が下痢をする状態のことを消化不良症Dyspepsieとよび,これが病名として用いられていた。この病名はおもにドイツ学派が用いていたものであるが,それに対してアメリカ学派では,下痢という症状そのものを表した病名,乳児下痢症infantile diarrheaを用いていた。ドイツ医学が優先していた第2次大戦前の日本では消化不良症という病名が用いられていたが,戦後アメリカ医学のほうが主流をなすようになってからは乳児下痢症という病名が一般に使われている。…

【仮性小児コレラ】より

…晩秋から冬にかけて,主として離乳期前後(生後6ヵ月から1年半ころ)の乳児がかかる乳児下痢症のことで,コレラによる米のとぎ汁様便に似た白っぽい下痢便を出すのでこの名がある。冬季白色便下痢症,白痢などともよばれる。…

【消化不良】より

…したがって昔は,乳幼児の下痢は食物の消化が十分に行われないために起こるという考え方が中心となっており,乳幼児が下痢をする状態のことを消化不良症Dyspepsieとよび,これが病名として用いられていた。この病名はおもにドイツ学派が用いていたものであるが,それに対してアメリカ学派では,下痢という症状そのものを表した病名,乳児下痢症infantile diarrheaを用いていた。ドイツ医学が優先していた第2次大戦前の日本では消化不良症という病名が用いられていたが,戦後アメリカ医学のほうが主流をなすようになってからは乳児下痢症という病名が一般に使われている。…

【乳児栄養障害】より

…19世紀の終りころまで乳児の下痢症は非常に多く,下痢を起こすとなかなか治らず,栄養状態も悪くなるので,ドイツの小児科医チェルニーAdalbert Czerny(1863‐1941)は,乳児の下痢症と栄養不良とは互いに原因となり結果となるものとして,それを包括して乳児栄養障害という概念を発表した。以後おもにドイツ学派ではこの病名が用いられてきたが,アメリカ学派では乳児下痢症と栄養障害とは別々の概念でとらえる考え方が主流をなしている。また乳児栄養障害を急性栄養障害と慢性栄養障害とに分ける考え方もあるが,前者の乳児の急性栄養障害とは急性消化不良症あるいは急性乳児下痢症を指すものであり,慢性栄養障害とは乳児の栄養失調malnutritionを意味している。…

※「乳児下痢症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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