亀戸(読み)カメイド

デジタル大辞泉 「亀戸」の意味・読み・例文・類語

かめいど〔かめゐど〕【亀戸】

古称亀島」とこの地の名井「亀ヶ井」がまざってできた地名という》東京都江東区北東部の商工業地。鷽替うそかや藤の花で知られる亀戸天神社がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「亀戸」の意味・わかりやすい解説

亀戸
かめいど

東京都江東区北東端、JR総武(そうぶ)線亀戸駅を中心とする地区。かつてはカメに似た形の島であったので亀島とよばれ、のちに陸続きとなって亀村と称した。また、ここに亀ヶ井とよぶ名井があり、この両者が混じて地名となったという。江戸時代、幕府銭座(ぜにざ)(銅銭鋳造所)があり、また亀戸天神で知られた。現在も1月の鷽替(うそか)え神事、4~5月の藤まつり、学業成就の祈願で知られる。南部にあった時計工場は移転し、跡地に時計会社が中心となって開発された多数の専門店や量販店からなる大型商業施設「サンストリート」ができた(1997年開設)。亀戸駅は東武鉄道亀戸線の起点でもあり、また明治通りが南北方向に通じ、駅周辺は商店街でにぎわっている。いわゆるゼロメートル地帯にある。

沢田 清]

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改訂新版 世界大百科事典 「亀戸」の意味・わかりやすい解説

亀戸 (かめいど)

東京都江東区北東部の地名。亀戸天神(天満宮)の所在地として知られる。寛文年間(1661-73)に太宰府天満宮を模した社殿などが造られた亀戸天神は鷽(うそ)替えの神事で名高く,学問の神様として親しまれてきた。松尾芭蕉歌川豊国の碑や,塩原太助が奉納した石灯籠が残っている。1945年戦災をうけたが再建され,藤棚も復原された。亀戸は,江戸から明治末までは街はずれで,亀戸ダイコンで知られていたが,JR総武線および東武亀戸線の亀戸駅を中心とした地区は,現在,住宅,工場(機械,化学など),商店の混在した地区となっている。
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百科事典マイペディア 「亀戸」の意味・わかりやすい解説

亀戸【かめいど】

東京都江東区北東部の町名。旧中川,横十間川,竪(たて)川などに囲まれた低平な地で,しばしば水害に見舞われた。江東工業地帯の一部をなし中小工場が多い。総武本線亀戸駅があり,東武亀戸線が分岐。亀戸天神がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「亀戸」の意味・わかりやすい解説

亀戸
かめいど

東京都江東区北東部の地区。工業地帯の一部をなすが,JR総武線と東武鉄道亀戸線が連絡する亀戸駅付近はにぎやかな商店街。東の旧中川沿いは地表面が海面下で,浸水の災害を受けやすい。北西部に亀戸天神がある。地名は,かつて亀に似た島であったことに由来。

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