二十四組問屋(にじゅうしくみどんや)(読み)にじゅうしくみどんや

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

二十四組問屋(にじゅうしくみどんや)
にじゅうしくみどんや

江戸―大坂間の商品輸送において、江戸側の十組(とくみ)問屋と対応しその注文に応じて菱垣廻船(ひがきかいせん)で荷物を送った大坂側の江戸積問屋仲間。1694年(元禄7)10組で組織されたが、のち増加して享保(きょうほう)(1716~36)ごろには24組になった。綿買次積問屋、油問屋、鉄釘(てつくぎ)積問屋、江戸組毛綿仕入積問屋、一番組紙店、二番組紙店、表店、塗物店、内店組、明神(みょうじん)講、通町組、瀬戸物店、薬種店、堀留組、乾物店、安永(あんえい)一番組~安永九番組である。1784年(天明4)株仲間として公認され、取締方、惣行事(そうぎょうじ)、大行事、通路人などの役人を置き、仲間人数は347人にのぼった。江戸―大坂間の取引では、二十四組側がつねに貸勘定で、1841年(天保12)にはその額16万4400両にも達した。このため江戸送り商品は減少し、二十四組問屋も衰えた。

[村井益男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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