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株仲間 かぶなかま

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

株仲間
かぶなかま

江戸時代,幕府,諸藩の許可を得た独占的な商工業者の同業組合江戸時代初期以来,各業者は営業上の種々の権利 (→ ) を保持するため,内仲間,組合などを結成していたが,幕府,諸藩は外国貿易品統制,警察的取締り,公安保持,良品の製作販売,価格統制などの目的から,この既存の仲間を公認し,保護する政策をとった。

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デジタル大辞泉の解説

かぶ‐なかま【株仲間】

江戸時代、幕府・諸藩の許可を得て結成した商工業者の同業組合。幕府・諸藩は株仲間を通じて経済統制を行い、株仲間は冥加金(みょうがきん)を納める代わりに営業の独占権を与えられた。

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百科事典マイペディアの解説

株仲間【かぶなかま】

江戸時代の商人・手工業者たちによる特権的な組織。幕府諸藩が流通統制などを行うため,あるいは領主層の御用を果すための目的で結成される〈御免株〉と下からの願いによって許される〈願株〉とがある。
→関連項目肝煎ギルド国訴雑喉場町人天保改革天満青物市場堂島米会所干鰯問屋

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世界大百科事典 第2版の解説

かぶなかま【株仲間】

江戸時代の商人,手工業者たちによる特権的な結合組織。幕府や諸藩が流通統制や警察的取締りを行うため,あるいは領主層の御用を果たさせるためなどの目的で,上から株仲間を設定する〈御免株〉と,下からの願によって株仲間を認可する〈願株〉とがある。
[成立]
 願株の成立以前に,都市においては各種商人,手工業者の私的な仲間が結成されていた。町内に同職種の者が集住する場合には町単位に仲間を結んだり,同じ地方からの出店どうしが仲間となることもあったが,多くの場合,商人は同種類の商品を扱う問屋・仲買層が,手工業者は同職種の者が,数人ないし数十人を単位に仲間を形成した。

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大辞林 第三版の解説

かぶなかま【株仲間】

江戸時代、商工業の発達にともない、商人・職人らが共同の利権を確保するために結合した同業組合。初めは私的なものであったが、幕府や諸藩は冥加金をとりたて、これを保護・公認した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

株仲間
かぶなかま

江戸時代に商工業者が結成した独占的な同業組合。[村井益男]

成立

江戸幕府は、当初は前代の楽座(らくざ)政策を受け継ぎ、金・銀座や朱座、盗賊取締りと関係の深い質屋・古着屋・古道具屋などの仲間を除いて、座や仲間の申合せを禁じた。しかし実際には仲間が組織されていたことは1648年(慶安1)、57年(明暦3)の江戸町触(まちぶれ)や十組(とくみ)問屋仲間の結成の事情などによって明らかであり、幕府もこれを黙認していた。すなわち「内分の仲間」である。享保(きょうほう)の改革の過程において、幕府は従来の方針を転換し、商工業者に仲間を結成させ、これを公認してその営業の独占を認めることにし、ここに株仲間が成立した。1721年(享保6)、26年の株仲間結成令は、このような株仲間の組織を通じて、奢侈(しゃし)品禁止令の励行、物価の引下げを期待したものである。その後、明和(めいわ)・安永(あんえい)・天明(てんめい)期(1764~89)のいわゆる田沼時代に広範囲な株仲間の結成がみられた。これは、当時畿内(きない)を中心に急激に発展しつつあった商品生産の拡大、商品流通の活発化を、商人仲間を通じて統制すると同時に、株仲間からの冥加(みょうが)金徴収による幕府収入の増加をねらったものであった。[村井益男]

組織・機能

株仲間の構成員数は限定され、仲間帳に記載された。新規の加入は困難で、売買、譲渡などで株を取得した者は、一定の手続を経て加入が許された。仲間には行事、年寄、肝煎(きもいり)などとよばれる役員が置かれ、月番、年番など交代制で仲間内の事務処理にあたった。
 株仲間のもっとも重要な機能は、仲間以外の商人の同種営業を禁ずる独占機能で、これを侵害する者は官に訴えた。この営業独占を保障される代償として冥加金、運上(うんじょう)金などを上納した。仲間内では競争が禁ぜられ、そのため商品価格の協定、利潤(口銭・職人の場合は手間賃)の公定なども行われた。信用保持のため商品検査、度量衡の一定、包装の協定なども行われた。[村井益男]

解散

株仲間は、江戸時代の商業機構として大きな役割を果たしたが、商品流通の増大につれて、その独占機能が円滑な流通を阻害するとみられるようになり、1841年(天保12)天保(てんぽう)の改革において解散を命じられた。しかしこの結果、商人の秩序が乱れ、物価も下がらなかったので、1851年(嘉永4)再興令が発せられ復活したが、独占権は大幅に制限された。明治維新後もしばらく存続したが、1871、72年(明治4、5)ごろには各地で廃止され、営業自由となった。これに伴う取引上の混乱も生じたが、これらは新しい同業組合を結成して乗り越えた。[村井益男]
『宮本又次著『株仲間の研究』(1938・有斐閣)』

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世界大百科事典内の株仲間の言及

【近世社会】より


[農村における加工業の発展]
 小藩の城下町や大藩が町立てを免許した地方都市のなかには,周辺農村の六斎市を吸収したものもあり,遠隔地から搬入される商品については市(いち)形式の取引を初期の主要な取引形態とするものもあったことは先に述べた。しかし入荷量が増大し,都市人口とくに商人の増大する間に,町筋や舟運の荷揚場別に取扱商品を特定したり,同種業者が仲間を作り,新規業者の開業を制限し,さらに領主に冥加(みようが)金・運上金を納めて株仲間の特権を認められるようになる。都市の問屋は周辺農村の仲買商に資金を前貸しして一定地域の生産物を,個人または組で独占しようとする動きも生じる。…

【商人】より

… 近世商人の主流は問屋,仲買,小売の形態をとり,それぞれ仲間を結成し,その多くは仲間人数を制限し,取引の独占を幕藩領主から認められるようになった。これを株仲間という。商人仲間の結成は取引を安定させるためには効果があったが,商品経済が進んでくると円滑な取引の阻害要因となった。…

【文化文政時代】より

…この闘争は国訴(こくそ)と呼ばれ,一国を超えた規模にまで広がり,ついに幕府は灯油の自由売買を認めるに至った。ただ幕府は,ひざもとの江戸では,問屋仲間の連合体である十組問屋をより強力な独占団体である菱垣廻船(ひがきかいせん)問屋仲間に再編成することに成功して,寛政改革以来の幕府の方針である株仲間のてこ入れ政策が大きな成果を収めたが,これも長続きはしなかった。その原因の一つには,関東一帯の江戸地回り経済が一段と発展し,新しい流通ルートがこれまでの都市商人の集荷機構をかく乱するという事態が激化してきたことがあげられる。…

【冥加】より

…したがって運上と一括して取り扱われる例が多い。また,冥加は個人に対するものと商工業者の組合である株仲間に対するものとに分けることができる。江戸時代の田制,税制についての代表的な手引書である《地方凡例録(じかたはんれいろく)》によると,各種の運上と並んで醬油屋冥加永,質屋冥加永,旅籠屋(はたごや)冥加永の例が紹介されており,醬油屋冥加はその醸造高に応じて年々賦課し,質屋の場合は軒別に賦課し,旅籠屋冥加は飯盛女を置く宿屋に対して年々賦課した。…

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