五宗(読み)ゴソウ

デジタル大辞泉 「五宗」の意味・読み・例文・類語

ご‐そう【五宗】

高祖曽祖・祖・子・孫の5代の血族

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精選版 日本国語大辞典 「五宗」の意味・読み・例文・類語

ご‐しゅう【五宗】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。
  2. 大乗仏教五つ宗派
    1. (イ) 華厳宗・法相(ほっそう)宗・三論宗・倶舎(くしゃ)宗・成実宗をいう。
      1. [初出の実例]「五宗之学、三蔵之教、論討有異、弁談不同、自能該達宗義、最称宗師」(出典:続日本紀‐養老二年(718)一〇月庚午)
    2. (ロ) 華厳宗・法相宗・三論宗・律宗天台宗をいう。
      1. [初出の実例]「二十有五年、奏加新天台法華宗、時大乗四家、華厳・法相・三論・律也、及此並為五宗」(出典:元亨釈書(1322)一)
  3. 中国における禅宗の五つの流派臨済曹洞・潙仰(いぎょう)雲門・法眼をさしていう。五家(ごけ)
    1. [初出の実例]「すなはち五宗の高祖、おのおの受持せる、それ正伝なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)伝衣)

ご‐そう【五宗】

  1. 〘 名詞 〙 五種宗族。高祖・曾祖・祖・子・孫の五つの親族総称
    1. [初出の実例]「所悪滅三族、所好先五宗逞」(出典:源平盛衰記(14C前)一三)
    2. [その他の文献]〔史記‐太史公自序〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「五宗」の意味・わかりやすい解説

五宗(仏教)
ごしゅう

仏教で、大乗仏教の5宗派をいうが、時代によってどれをとるかは一定しない。古くは奈良時代以来の南都六宗のうち華厳(けごん)宗、三論(さんろん)宗、法相(ほっそう)宗、倶舎(くしゃ)宗、成実(じょうじつ)宗をいい、平安時代には華厳宗、法相宗、三論宗、律宗、天台宗をいった。また中国における禅宗の五つの流派(五家)をさし、臨済(りんざい)、曹洞(そうとう)、潙仰(いぎょう)、雲門(うんもん)、法眼(ほうげん)をいう。

[宇田敏彦]


五宗(宗族)
ごそう

5種の宗族のこと。宗族とは本家と分家、一族一門をいうが、とくに中国では父系同族集団をいう。一般的には、一族の長である自分(父)を中心に上下5世代、すなわち高祖、曽祖(そうそ)、祖、子、孫をいうが、「上の五宗」といって、高祖、曽祖父、祖父、父、自分をいい、「下の五宗」といって、自分、子、孫、曽孫、玄孫をさす場合がある。

[宇田敏彦]

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普及版 字通 「五宗」の読み・字形・画数・意味

【五宗】ごそう

上は高・曾・祖・父・己、下は己・子・孫・曾・玄。

字通「五」の項目を見る

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