病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「亜硝酸剤」の解説
亜硝酸剤
《亜硝酸アミル製剤》
亜硝酸アミル(第一三共)
《一硝酸イソソルビド製剤》
アイトロール(アステラス製薬、トーアエイヨー)
一硝酸イソソルビド(沢井製薬、武田テバファーマ、武田薬品工業、東和薬品)
ソプレロール(日新製薬、日本ジェネリック)
タイシロール(武田テバ薬品、武田テバファーマ、武田薬品工業、ニプロ)
《硝酸イソソルビド製剤》
イソコロナールR(共和薬品工業、佐藤薬品工業、日医工)
カリアントSR(全星薬品工業、全星薬品、ファイザー)
硝酸イソソルビド(沢井製薬、鶴原製薬、東和薬品)
硝酸イソソルビドテープ(エルメッド、エーザイ、救急薬品工業、沢井製薬、帝國製薬、東光薬品工業、日医工、ラクール薬品工業)
ニトラステープ(大協薬品工業、全星薬品工業、全星薬品、日本ジェネリック、ニプロ)
ニトロール(エーザイ)
ニトロールR(エーザイ)
ニトロールスプレー(エーザイ)
フランドル(アステラス製薬、トーアエイヨー)
フランドルテープ(アステラス製薬、トーアエイヨー)
リファタックテープ(メディサ新薬、持田製薬)
《ニトログリセリン製剤》
ニトログリセリンテープ(東和薬品、ニトロESファーマ)
ニトロダームTTS(サンファーマ、田辺三菱製薬)
ニトロペン舌下錠(日本化薬)
バソレーターテープ(三和化学研究所)
ミオコールスプレー(アステラス製薬、トーアエイヨー)
ミニトロテープ(キョーリンリメディオ、杏林製薬、富士フイルムファーマ)
ミリステープ(日本化薬)
メディトランステープ(協和キリン、トーヨーケム)
狭心症・
亜硝酸剤には、効果の続く時間が短く、長期間使用していると効力が低下してくる欠点があります。このため、内服で長時間効果が続く徐放剤や、胸や口腔内に
また、吸収が速い
狭心症は、発作がいつおこるか予測できない病気です。薬は常に携帯し、本人はもちろん、家族も薬の使い方をよく聞いて、よく知っておく必要があります。
亜硝酸アミル製剤は、狭心症の治療のほか、シアンおよびシアン化合物による中毒の治療にも用いられます。
ニトログリセリン製剤は、狭心症、心筋梗塞、心臓
①過敏症状をおこすことがあります。過敏症状をおこしたときは使用を止め、すぐ医師に報告してください。
②亜硝酸アミル製剤では、メトヘモグロビン血症、チアノーゼ、溶血性貧血がおこることがあります。このような症状が現れたら、使用を中止して、ただちに医師に相談してください。
一硝酸イソソルビド製剤では、肝機能障害、
ニトログリセリン製剤では、脳貧血、血圧の低下、頻脈(脈が速くなる)、
硝酸イソソルビド製剤では、めまい、頭痛、
そのほか、顔面紅潮、足のむくみ、不眠などが現れることがあります。このような症状が現れたら、必ず医師に相談してください。
①いろいろな剤型があり、剤型によって使用法が違います。あらかじめ使い方を医師から十分に説明してもらい、使用にあたっては、かってに中止したり、減量・増量しないで、指示をきちんと守ることが大切です。
錠剤には、胸痛発作がおこったときに使用する
硝酸イソソルビド製剤の内服剤は、食前か食間(食後およそ2時間)に噛まずに飲むとより効果があります。また、発作がおきて、急速に効果を上げたいときは、内服錠を噛み砕き、舌下に入れるように指示されることもあります。
②硝酸・亜硝酸剤で過敏症状をおこしたことがある人、シルデナフィルクエン酸塩製剤、パルデナフィル塩酸塩水和物製剤、タダラフィル製剤、グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト製剤)を使用中の人、家族にアレルギーのある人、重い低血圧または心原性ショック、閉塞隅角緑内障、脳出血や頭部外傷、著しい貧血などがある人には、原則としてこの薬は使用できないので、あらかじめ医師に報告してください。
また亜硝酸アミル製剤では、低血圧、急性期の心筋梗塞の人は使用できません。あらかじめ医師に報告し、医師の指示を厳重に守ってください。
③妊婦、妊娠している可能性がある人は、あらかじめ医師に報告してください。
④子どもや高齢者は使用量を誤ると副作用が強く出ます。家族の人も協力して、指示された服用量をきちんと守るようにしてください。
⑤この薬を使用中は禁酒を守ってください。
⑥亜硝酸アミル製剤以外の薬では、注意力、集中力、反射神経などの低下がおこることがあるので、自動車運転や危険を伴う作業は避けてください。
⑦ニトログリセリン製剤は、ふたをきちんと閉め、温度や湿度の高いところは避け、子どもの手の届かない場所に保管してください。また、薬を入れた容器を振らないように注意し、持ち歩くときは、肌に密着するようなワイシャツのポケットなどに入れないようにしてください。
⑧使用中の薬があったり、ほかの薬を使う必要があるときは、前もって必ず医師に相談してください。薬によっては、降圧剤、βブロッカー製剤などの交感神経抑制剤、不整脈治療剤、利尿剤、強心剤〔心不全の薬〕、三環系抗うつ剤などと併用すると、亜硝酸剤の効果が低下したり、副作用が出やすくなったります。
出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報