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亜硫酸パルプ ありゅうさんパルプ sulfite pulp

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

亜硫酸パルプ
ありゅうさんパルプ
sulfite pulp

略称 SP。製紙用のパルプ。原木のチップ (木片) を酸性亜硫酸塩溶液で蒸解し,チップ中に含まれるリグニンなど非繊維素を除去し,繊維素の純度を高めたもの。製法は古く,19世紀後半から製造され,当初,原木はエゾマツトドマツなどの針葉樹に限られていたが,近時は広葉樹も使われている。

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デジタル大辞泉の解説

ありゅうさん‐パルプ〔アリウサン‐〕【亜硫酸パルプ】

木材片を亜硫酸亜硫酸塩との混合液で処理して製造した化学パルプ。上質紙やレーヨンアセテートの原料。

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大辞林 第三版の解説

ありゅうさんパルプ【亜硫酸パルプ】

主として針葉樹の木片を亜硫酸と亜硫酸塩の混合液とともに摂氏150度前後で加圧煮沸し、リグニンなどの不純物を溶かし去って作った化学パルプ。良質なので上・中質紙やレーヨンなどの原料にする。また、新聞用紙に配合する。サルファイト-パルプ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

亜硫酸パルプ
ありゅうさんぱるぷ
sulfite pulp

狭義では木材などを原料として酸性亜硫酸法で製造した化学パルプ。略称SP。酸性亜硫酸法は酸性亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸の混合水溶液を蒸解薬液とし、セルロース原料を140~150℃で処理し、リグニンなどの非セルロース物質を溶出させてパルプを取り出す方法である。薬液中のカルシウムのかわりにマグネシウムナトリウムアンモニウムを用いることもあるが、単に亜硫酸法といえばカルシウムベースの酸性亜硫酸法をさす。蒸解(煮てパルプ化すること)を十分に行って得られるパルプは易漂白性である。比較的純度が高く、中程度の強度を有する。1960年(昭和35)ごろまでは化学パルプの主流であった。未晒(みさらし)パルプも晒パルプも優れた抄紙(しょうし)適性をもつので、重包装紙以外のほとんどの種類の紙の主要原料となる。亜硫酸パルプの原料としては、樹脂分の少ない針葉樹材がもっとも適するが、日本では1960年代になって資源的に不足し、広葉樹材も原料とするようになった。亜硫酸法は蒸解薬液が強い酸性であるため、セルロースおよびヘミセルロースまで崩壊して溶出するので、パルプの強度と収率が低下する。とくに広葉樹材は繊維長が短くヘミセルロースが多いので、製紙用のパルプとしては適さない。もっぱらその純度を生かして人絹、カルボキシメチルセルロース(CMC、化学糊(のり))やセロファンなどの化学原料の溶解用パルプとして使われている。しかし、全体として著しく需要が減り、化学パルプの主流としての位置はクラフトパルプに移った。また廃液の処理が容易でないことも衰退の大きな原因となった。
 広義の亜硫酸系パルプとしては、原料を亜硫酸塩の酸性、中性またはアルカリ性の水溶液で1段または2段蒸解して得られるパルプも入る。中性またはアルカリ性亜硫酸法は麻などの非木材のパルプ化に適する。得られた非木材の亜硫酸パルプは機械抄(す)き和紙など特殊高級紙の原料に用いられる。
 なお広葉樹材などを亜硫酸塩の中性溶液で蒸解後、機械的に解繊して得られるパルプは、とくに中性亜硫酸セミケミカルパルプとよばれる。これはヘミセルロースとリグニンの含有量が大きく、堅い紙、とくに段ボールの中芯(なかしん)原紙用に適するとして、きわめて大量に使われた。しかし1970年代になるとごみ減らしのため古紙回収が進み、再生パルプを板紙の製造に使わざるをえなくなり、中性亜硫酸セミケミカルパルプの需要と生産量は一挙に激減した。[御田昭雄]

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世界大百科事典内の亜硫酸パルプの言及

【パルプ】より

…46年にベルターH.Voelterが初めて商業ベースにのせて砕木パルプを製造した。それに対して化学パルプの発明は遅れ,アメリカのティルグマンBenjamin C.Tilghmanが67年に酸性亜硫酸塩溶液中で植物を加圧下に加熱して,繊維間結合物質を除去する方法で特許を得ており,これが亜硫酸パルプの発明とされている。ソーダパルプについては,バージェスH.BurgessとワットC.Wattが苛性ソーダ溶液を使ってパルプ化を試み,1853年に特許を得た。…

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