日本大百科全書(ニッポニカ) 「人形石」の意味・わかりやすい解説
人形石
にんぎょうせき
ningyoite
1959年(昭和34)武藤正らによって岡山県人形峠のウラン鉱床中から、その主要鉱石鉱物として報告された新鉱物。黄鉄鉱の微細な結晶と密雑な集合を形成するため、その属性は十分に得られてはいない。容易に分解して燐灰ウラン石(りんかいうらんせき)となる。ロシアやカナダでも産出が報告されているが、日本では、原産地とその周辺のウラン鉱床以外からは知られていない。
[加藤 昭]