燐灰ウラン石(読み)りんかいうらんせき(英語表記)autunite

翻訳|autunite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「燐灰ウラン石」の意味・わかりやすい解説

燐灰ウラン石
りんかいうらんせき
autunite

ウランの二次鉱物の一つ。熱水鉱脈型ウラン鉱床、含ウラン堆積(たいせき)岩、花崗(かこう)岩質ペグマタイト中などに産し、濃集して産すれば鉱石として利用される。自形正方板状。紫外線を受けると蛍光を発する。日本では岡山県人形峠の堆積性ウラン鉱床中に、人形石酸化によって生じた二次鉱物として多産し、岐阜県土岐(とき)市東濃(とうのう)鉱山閉山)の堆積性ウラン鉱床中にも産した。英名は原産地フランスのオータンAutunにちなむ。

加藤 昭 2018年12月13日]



燐灰ウラン石(データノート)
りんかいうらんせきでーたのーと

燐灰ウラン石
 英名    autunite
 化学式   Ca[UO2|PO42・10~12H2O
 少量成分  ―
 結晶系   正方
 硬度    2~2.5
 比重    3.14(10.5H2Oとして)
 色     レモン黄~緑黄
 光沢    ガラス
 条痕    淡黄
 劈開    一方向に完全
       (「劈開」の項目参照
 その他   放射能有

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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