今宮神人(読み)いまみやじにん

百科事典マイペディアの解説

今宮神人【いまみやじにん】

内蔵寮(くらりょう)所属の禁裏供御人(くごにん)の一種。今宮供御人ともいう。もとは摂津今宮浜(現大阪市浪速区)に集住する漁師であったが,平安末期に夷神広田社(今宮戎神社)の神人(じにん)となり,魚介類の売買に従事した。911年今宮浜が禁裏の御厨に指定されたことにより,御厨子所(みずしどころ)供御人となった。室町初期には京都祇園社大宮の駕輿丁(かよちょう)となり,祇園祭の期間中,蛤などの販売を許されていたので,〈今宮の蛤売〉とよばれた。1391年淀魚市の商人と販売権をめぐって争論となり,1516年には江州粟津座とも争っており,今宮神人は貝などの生鮮物のうち比較的遠隔地に運べるものを扱う権利が定められた。その活動は戦国末期までみられた。

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世界大百科事典 第2版の解説

いまみやじにん【今宮神人】

内蔵寮(くらりよう)に所属した禁裏供御人(くごにん)の一種で別名今宮供御人ともいう。元来,摂津今宮浜(現,大阪市浪速区恵美須町)に集居する漁師であったが,平安時代に夷神広田社(今宮戎神社)の神人となり,魚介類の売買に従事した。夷神広田社は事代主(ことしろぬし)命を祭神とする旧郷社で,漁民が西宮(兵庫県)の広田神社から夷神を守護神として分祠したことにはじまる。911年(延喜11)今宮浜が禁裏の御厨(みくりや)に指定されたので御厨子所(みずしどころ)供御人となった。

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