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神人 じにん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

神人
じにん

「じんにん」とも読む。神社の下級神職および付属の隷属民。神主,宮司などの社家に支配され,社務の雑役にあたった。強訴に際しては神木神輿を奉じてその主力となり,寺院の僧兵に近いものであった。このような奉仕の反対給付として,商業的特権を認められ,をつくって経済的活動をした神人も多い。

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デジタル大辞泉の解説

かみん‐ちゅ【人】

沖縄地方で、神をまつる巫女(みこ)の総称。正式の資格をもつ巫女のほかに、村祭りのときだけ資格を与えられる巫女をもいう。

じ‐にん【神人】

中世、神社に奉仕し、その保護を得ることによって宗教的、身分的特権を有した者。国などの課役を免れ、また、神木・神輿(しんよ)を奉じて強訴(ごうそ)を行ったりした。芸能民・商工業者のほか、武士や百姓の中にも神人となる者があった。神民。じんにん。→犬神人(いぬじにん)

しん‐じん【神人】

神と人。
神のように気高い人。また、神のような力をもつ人。仙人。
「剛健な獣の野性と、翼を持つ鳥の自由と、深秘を体得した―の霊性とを」〈藤村夜明け前
《〈ラテン〉deus homo》キリスト教で、イエス=キリストのこと。
じにん(神人)」に同じ。

じん‐にん【神人】

じにん(神人)

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百科事典マイペディアの解説

神人【じにん】

寄人・神人

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世界大百科事典 第2版の解説

じにん【神人】

〈じんにん〉ともいう。平安時代末期から室町時代末期にかけての荘園制社会において,さかんに活動した神社の下級神職者や寄人(よりうど)と呼ばれた人をさす。奈良時代律令制身分制度で〈神奴(しんど∥かみやつこ)〉〈神賤(しんせん)〉とされ,神社に隷属して領地田畠の耕作,調度品の製造,社域内の清掃をはじめとする雑役を務めた賤民の系譜をひくものとみられている。神主職,宮司職の配下に置かれ,種々の任務・職掌をそれぞれの伝統・習慣に応じて分担したが,神社組織での本末関係(本社と各末社との関係)により,本社に常勤奉仕する神人を〈本社神人〉,各地の末社を中核とする社領荘園に散在し,寄人として末社の任務に従事した神人を〈散在神人〉と称した。

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大辞林 第三版の解説

かみんちゅ【神人】

沖縄で、巫女みこの総称。
沖縄で、村祭りに巫女として参加する女性。宮古島狩俣のウヤガム祭や沖縄本島国頭地方のウンジャミなどにみられる。

じにん【神人】

〔「じんにん」とも〕
平安時代から室町時代にかけて、神社に仕え、神事・社務の補助や雑事を担当した下級神職や寄人よりうど。平安末期には、僧兵と同様、強訴ごうそなどを行なった。鎌倉時代以降、課役免除の特権を得るために商工人・芸能人が神人となり、座を組織した例も多い。しんじん。

しんじん【神人】

神と人。
神のように気高い人。また、神のように万能な人。
キリスト教で、イエス-キリストのこと。
じにん(神人) 」に同じ。

じんにん【神人】

出典|三省堂
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世界大百科事典内の神人の言及

【油】より

…とくに中世には,灯火用として社寺や公家が使用したため重要な商品となった。当時,油を製造・販売した組織が油座で,社寺を本所として灯油を献上するなどの奉仕のかわりにその保護をうけ,特権を与えられた神人(じにん)(油神人)の身分をもつ者がおもであった。なかでも石清水八幡宮の保護をうけた山城国大山崎(離宮八幡宮)の油座は,とくに鎌倉時代末から室町時代に,京都を中心とした畿内近国や瀬戸内沿岸にかけて,エゴマの仕入れ・製造・販売の独占権や諸国諸関の関銭免除の特権を握って活躍し,大和では興福寺大乗院を本所とする符坂油座が勢力をふるった。…

【浦・浜】より

…彼らの活動は,原始時代から徐々に進展してきた日本列島各地の浦浜の開発を新たな段階に推し進めた。彼らは,王家の供御人(くごにん)または有力神社の神人(じにん)などの身分を帯び,例えば鴨社神人が〈櫓(ろ)棹(さお)杵(かし)の通路の浜は当社供祭所たるべし〉と号したような特権的意識をもって,諸国の浦浜に進出していったのである。そこに創出された荘園制下の中世漁村の歴史的特徴は次の二つにまとめられる。…

【真人】より

…〈五経に真の字なし〉といわれるように,〈真人〉も儒家では用いられず,もっぱら道家で用いられることば。《荘子》では根源的な〈道〉の体得者を意味し,〈神人〉〈至人〉もほぼ同義語。その後,すぐれて宗教的な概念に変わり,天上の神仙世界に想定された官府の高級官僚,天上の神の命令をうけた地上の支配者,仙道修行者などを意味するようになった。…

【神人】より

…奈良時代に律令制の身分制度で〈神奴(しんど∥かみやつこ)〉〈神賤(しんせん)〉とされ,神社に隷属して領地田畠の耕作,調度品の製造,社域内の清掃をはじめとする雑役を務めた賤民の系譜をひくものとみられている。神主職,宮司職の配下に置かれ,種々の任務・職掌をそれぞれの伝統・習慣に応じて分担したが,神社組織での本末関係(本社と各末社との関係)により,本社に常勤奉仕する神人を〈本社神人〉,各地の末社を中核とする社領荘園に散在し,寄人として末社の任務に従事した神人を〈散在神人〉と称した。大和の春日社(現,春日大社)の例では,一部の特別の事例を除けば本社神人は黄衣(こうえ)(黄色の衣)を,散在神人は白衣(びやくえ)(白色の浄衣(じようえ))を,それぞれ制服として着用し,前者は〈黄衣神人〉,後者は〈白人(はくじん)神人〉と称されていた。…

【中世社会】より

…この動きの背景には,田畠に対する平民の権利の強化・安定があったのであり,しだいに動揺・形骸化する荘園公領制のもとに,新たな自治的な村落が成長してくるのである。
【職人】
 このような平民に対し,みずからの身につけた職能を通じて,天皇家,摂関家,仏神と結びつき,供御人(くごにん),殿下細工寄人(よりうど),神人(じにん)などの称号を与えられて奉仕するかわりに,平民の負担する年貢・公事課役を免除されたほか,交通上の特権などを保証され,その一部は荘園・公領に給免田畠を与えられることもあった職能民を,ここでは職人と規定しておく。
[遍歴する非農業民]
 中世社会には農業以外の生業に主として携わる非農業民(原始・古代以来の海民,山民,芸能民,呪術的宗教者,それに商工民など)が少なからず生活していた。…

※「神人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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